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北海道の大学教員/情報科学研究者の日記

2015年に読んだ本

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今年は18冊読んだようです

98冊(2010)→50冊(2011)→36冊(2012)→37冊(2013)→22冊(2014)→18冊(2015)と、年々減少。

公共交通機関での移動時間を読書にあてているのですが、今年から石川に引っ越したため、長距離移動は多いものの近距離移動はすべて車なので、読書時間はトータルで減ってる。あと、長距離移動のときは大抵朝早くて、移動中寝てることが多い。普段から早起き生活しよう。

今年読んだ本からオススメを6冊紹介します。

魔法の世紀

魔法の世紀

魔法の世紀

研究者・メディアアーティストの落合陽一( @ )さんの本。普段からいろいろ講演やテレビ出演されているが、「コンピューテーショナルフィールド」や「デジタルネイチャー」などについて、講演では話しきれないような深いところまで書かれているのでとても良かった。

角川インターネット講座14 コンピューターがネットと出会ったら

IoTの歴史を、主に研究的側面から知るのにとてもよい本。ちょうどこの本を読む前に、情報科学若手の会で「はじめてでもわかる!IoTの過去・現在・未来」という発表をするために自分でIoTの歴史について調べてたのだけど、この本に大体書いてあったので、もっと早く読んでいればよかった。

この本にかぎらず角川インターネット講座シリーズは大変良いので、来年は読破していきたい。

オープンサイエンス革命

オープンサイエンス革命

オープンサイエンス革命

2013年に出た本で、前々から読みたいと思いつつ読んでいなくて、サイエンスアゴラでのセッション「オープンサイエンス」に登壇するにあたって準備のためにようやく読んだのだが、とてもよかった。現時点でのオープンサイエンス事例が集約されてて、「野生の研究」について考える上でとても参考になる。もっと早く読めばよかった。

融けるデザイン

融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論

融けるデザイン ―ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論

明治大学の渡邊 恵太( @ )さんの本。VisualHaptics、CursorCamouflage、smoon、Integlass、LengthPrinte、CastOvenといった自身の研究成果を交えながら、考えをまとめている。インタラクションデザインに関わる研究者、エンジニア、デザイナーにオススメ。

コンテンツは民主化をめざす

明治大学の宮下 芳明( @ )先生の本。堅めのタイトル・装丁とは裏腹に、コンテンツ・メディアについて最新事例を交えて書かれていて、とても読みやすい。メディア、コンテンツに関する膨大な事例は、ただ列挙されているだけではなく、メディアとしてどのような役割を担ったのか(あるいはこれから担っていくのか)考察されているので、文脈としてとても濃い情報が得られる。音楽が好き、映像制作が好き、初音ミクが好き、プロジェクションマッピングが好き、3Dプリンタが好き、未来のツールを考えたり作ったりするのが好きという方にはオススメしたい本。特に、これらについてこれから本格的に研究してみたいという方には強くオススメしたい。

失敗から学ぶユーザインタフェース

明治大学の中村 聡史( @ )先生の本。BADUI(イケてないUI)を集め、ツッコミを入れたり、どうしてこうなったか解説している。とにかく収集量が膨大である。ページ数は多いが、写真が多いのでサクサク読める。これを読んだら、日常生活でBADUIを探したくなるはず。

あとは、来年1月発売予定の高須( @ )さん著 『メイカーズの生態系』を発売に先んじて読ませてもらったのだが、これも大変面白いのでオススメです!