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はてなブログに引っ越しました / 石川県に引っ越しました

書籍紹介『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』

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人口増加や貧困などの世界情勢に対し、世の中の人達がどういう思い込みを持っているかよくわかる。具体的なデータが示されていることはもちろん、そのような思い込みがなぜ起こってしまうか、批判的にではなく自身の失敗談などを交えながら解説される。

チンパンジークイズが話題になっているが、それよりも、思い込みが起こってしまう原因にそれぞれ「分断本能」「ネガティブ本能」「直線本能」「恐怖本能」「過大視本能」「パターン化本能」「宿命本能」「単純化本能」「犯人探し本能」「焦り本能」という名前をつけたところがこの本の一番重要な功績だと思う。

特に「分断本能」「単純化本能」「犯人探し本能」はSNSやワイドショーでよく目にするもので、これらを知っておくだけでも、余計な世論に振り回されずに済むようになる。この本はぜひ1人でも多くの人に読んでほしい。様々なデータを扱う内容なので、時間が経つとデータ古くなってしまいその時の世界情勢と合致しなくなるかもしれないので、できればデータが古くなる前に。

読んだきっかけとなった情報源が2つあり、ひとつはrebuild、もう一つが外村さんのFacebookの投稿。(これ以外にも良い評判がいろいろとあったので、いずれにせよ読んでいたと思うが。)

rebuild.fm

2020年3月30日の日記

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少し気持ちがざわざわするので、落ち着かせるために日記書きます。

前回の日記 を書いたのが一週間ちょっと前の3月22日なんですが、その間に状況がすごく変わってます。24日に東京オリンピックの中止が発表され、今日は志村けんさんが亡くなったこととヴィッセル神戸酒井高徳選手の感染が発表されました。最近は毎週Jリーグを見る生活してたので、Jリーグ選手の感染は結構ショックです。このあと20時からは東京都知事の記者会見もあるそうです。東京オリンピックが中止になった時点では、まだそこまで緊迫感はなく、ネタツイートを投稿できるような空気だったのですが、特にこの週末を挟んで状況と空気が大きく代わってきたように感じます。元々、経済がヤバいという話がメインだったのが、いまは新型コロナウイルス自体の危機感が高まっているように感じます。

前回の日記 では、SNSはてなブックマーク新型コロナウイルス関連のニュースばっかりになってしまったのであまり見なくなったと書きましたが、今は状況の変化が激しいのでつい見てしまいます。感染者の不用意な行動を批判するツイートも、頻繁に見かけるようになりました。不安からか、攻撃的な内容をついSNSに投稿してしまうことが増えたのではないでしょうか。状況の変化はとても早く、もともとヨーロッパ諸国よりも日本のほうが感染者が多いという状況でしたが、今は完全に逆転しています。数週間前に今の状況を正しく予測できた人なんて誰もいません。

公正世界仮説から、被害者(今回の場合は感染者)非難をすることも多そうです。ファクトフルネスでは「分断本能」や「犯人探し本能」が関連するかと思います。しかし、頭の中でそう思うだけであればともかく、オープンな場所に書き込むには、他の人の不安や怒りを煽るだけで何も産みません。一旦落ち着きましょう。どうしても書き込みたければ、SNSのような短文ではなく、ブログのような長めの文章を論理立てて書きましょう。ロジックを整理しているうちに冷静になってくるかと思います。

不安にかられて「コントロールを取り返すために、なにかしたい」と思うことも、攻撃的な書き込みにつながっているかもしれません。「手軽にコントロール感が得られる行為」をしましょう。創作活動や料理など、進捗と成果がわかりやすいものがよいかもしれません。私はこの週末は溜まりに溜まった積み本を読んでいたのですが、ややインプット過多だったので、もっとアウトプットがある活動もしようかと思います。加えて、元々、春は季節の変わり目で自律神経が乱れやすく、自分は昨年までよく体調を崩していたので、この春は運動したり、日光を浴びたりするのを心がけてます。もちろん人混みは避けながら、と言っても田舎に住んでるので外にはほとんど人がいないので大丈夫なのですが。

COVID-19の影響で生活がいろいろ変わった2020年3月の日記

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新型コロナウイルスの影響で世の中にも自分にもいろいろな変化が起こったので、忘れないうちに書き留めておこうと思います。

自分は、(一応)研究がメインの仕事なはずなので、仕事内容自体はそれほど影響を受けず、給料が税金から出てることもあって経済の影響を直接受けることもありません。また、職場も20名強の少人数のところで、自分含め全員車通勤しているので、都心のように公共交通機関をつかって通勤するようなところと比べて接触人数は極めて少ないです。加えて、自分でイベントを主催することがよくあるのですが、今自分が準備しているイベントは何もなかったため、こちらでも特に影響はありませんでした。その結果、ここ最近は仕事でも仕事以外でも(あまり区別はしてないのですが)ここ数年で一番ゆとりがある生活ができてます。ゆとりができた一番大きい要因は出張が軒並み無くなったことで、3月に予定していた出張・外勤

  • 技術書典(東京)
  • MBL研究会(名古屋)
  • 情報処理学会全国大会で企画セッション2つ(研究100連発と先生質問です)(石川)
  • オホーツク医学会の招待講演(北見)
  • 電子情報通信学会総合大会(広島)
  • NT京都(京都)
  • DICOMO運営委員(東京)

が全て中止またはオンライン開催になりました。北見と広島はめったに行く機会がないので残念ですが、また別の機会に行ければと思います。出張が無くなって、時間のゆとりができただけでなく、体もすごく楽になったと感じます。これは、出張の移動そのものよりも、飛行機や電車の時間に生活リズムを無理に合わせる必要がないことが原因な気がします。早朝の飛行機や電車をよく使うので、朝5時台に起きて睡眠不足のまま乗るとかよくあるし。

さらに、3月は、翌月に控えたInteropの展示準備で業務時間がほぼ埋まってしまうだろうという目算だったのですが、Interopが開催中止になったので、その分の時間も空きました。

それ以外にも時間に余裕ができた要因というのがいくつかあります。まず一つが、Jリーグが開催延期になってることです。最近は毎週末北海道コンサドーレ札幌の試合を観るのが習慣になっていて、また試合の日以外も最新のニュースを追っていたりしています。それがなくなったことは、寂しいし今後どうなるかも不安なのですが、時間の面では余裕が生まれました。

また、よくはてなブックマークのマイホットエントリーで情報収集をしてるんですが、最近は新型コロナウイルス関連のページばかりになってしまっていて、あまり見ないようになりました。こういうニュースはずっと見てると疲れてしまうし、そんなに頻繁にアップデートがあるものではないので。なので、はてブを見なくなった分も余裕が生まれてます。

ゆとりができたおかげで、自分で研究をすすめる時間がとれそうなのですが、研究の進め方にも影響が出てます。研究を進めるとき、自分の場合はまずCFPを見て国内や国外の学会のターゲットを仮決めすることが多いのですが、今は国内も海外も学会が延期になったり、オンライン開催になったり、CFPを出すのを止めていたりして色々不安定な時期になってます。なので、ちょっと先のことは決められそうにないので、CFP探すのも止めてます。早く世に出したい成果もあったり先行きが不透明なことによる焦りがないこともないのですが、焦っても仕方ないですし、直近の締切がなくなったことによる心のゆとりを有効活用しようと思っています。

ここ半年くらい「サバティカル欲しい」的な内容をよくツイートしてて、これは結構本気だで思っているたのですが、今の状況はサバティカルまではいかなくても多少余裕がある生活ができてます。昨年までは、仕事以外に常に博士論文がついて回っていたのですが、これが無くなったというのもまあ大きいかなと思います 。週末も結構予定が埋まってたんですが、それがなくなったというのも大きいです。元々のスケジュールでも家にいる時間は最低限は確保してて、詰まないようなスケジュールになっているはずなのですが、疲れて休むだけで休日が終わってしまってタスクがどんどん後回しになって進まないというのがよくあるパターンです。最近はいままで積んであったタスクを少しずつ消化できているので、何かやるにはギリギリのスケジューリングではダメで時間と気持ちのゆとりが必要だということが改めてよくわかります。

一方、世の中のポジティブな変化として、イベントのオンライン化が急速に進んできたことがあります。特に地方在住民としては、これはとてもありがたい流れです。cluster等のバーチャルイベントが世に広まる好機だと思うので、VRから少し遠いコミュニティでclusterを使ったイベントを立てて、勝手に普及を進めようと目論んでます。

clusterイベント(オンラインイベント)のメリットと肉体的安全性について #clusterVR

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またclusterの話でエントリ書きます。 前回 は司会進行の面の話を書きましたが、今回はイベントの運営・準備周りについて書きます。

品モノラジオの公開収録をclusterで開催しました。

clusterイベントのメリット

clusterで開催するイベントの準備がめちゃくちゃ楽で素晴らしいということを改めて感じられました。具体的には

  • 会場確保が不要
  • 懇親会準備が不要
  • 会場への移動が不要
    • 特に自分は石川県に住んでいてイベントは東京で開催することが多いので
  • 受付不要
  • 会場の映像・音響確認が不要
  • 会場設営が不要
  • 中継・アーカイブが簡単
  • 肉体的安全性(後述)が保証されている

などがあげられます。clusterに限らずオンライン開催イベント共通のメリットではありますが。

公開収録のトークの後、せっかく参加してくれた人がたくさんいたのでその後30分ぐらい懇親会っぽいこともやってみました。clusterはデフォルトでマイクを使って話せるのは登壇者だけなのですが、ゲスト招待機能を使えば来場者もマイクを使って会話できるので、残っていた人達を招待しました。音声は空間分割できないので、全員で同じ話題について話す感じにはなりますが。実際の懇親会でもたまにもそういう感じになる事があるんでそんなものかと。オンラインイベントで懇親会ができないという問題を解決する一つの方法かなと思いました 。

また、楽に開催できることで、イベント時間を短く設定できることもメリットであると思いました。物理的なイベントでは、時間かけて準備し、参加者も時間をかけて移動してきているので、短時間で終わるとオーバーヘッドコストの割合が大きくなってしまいます。clusterではそれらが大幅に削減できるので、30分や1時間程度のイベントでも特に問題なく開催できるように思います。移動不要な上にイベントが短時間になると、イベント参加の障壁は大きく下がると思われます。いままでは平日夜に参加できるイベントは1日1つでしたが、これからは19〜20時、20〜21時、21〜22時でそれぞれ別のイベントに参加するといったようなこともごく普通になるかもしれません。

肉体的安全性について

肉体的安全性という名前は勝手につけたのですが、最近よく話題にのぼる「心理的安全性」に対してのネーミングです。あまり表立って触れられないことではありますが、イベント準備でかなり大変なことの一つとしてトラブルへの対応があります。イベント界隈ではたまに話題になりますが、ある参加者が別の参加者にしつこくコンタクト取ったり、イベント外などでつながりを持とうとするなど、参加者が嫌な思いをすることがあります。それを防いだり対処したりすることもイベント運営者に求められます。しかも、これといった対策がないというのが現状です。

よくある対処法の一つがアンチハラスメントポリシーを掲げることで、これはある程度の抑止力になり効果は大きいと思いますが、それだけで完全に防ぐことはできないかと思っています。例えば「発表内容に問題がある場合にその発表を直ちに中止」というポリシーがあったとして、実際に誰が判定するのか、その判定は中立なのか、判定に誤りはないのか。などなど、完全に防ぐには運用まで落とし込む必要があり、なおかつ有志イベントでそこまで労力を割くのはあまり現実的ではないと感じます。

他には、要注意人物のブラックリストを作ってイベント間で共有して参加禁止にすることもよく提案されますが、これも実際に運用するのはなかなか難しいように思います。 そのイベントの過去にトラブルを起こしたことを理由に参加禁止にするのであれば筋が通りますが、他のイベントでのトラブルを理由に参加禁止にするというのは、これも運用が難しいように感じます。少なくともそのトラブルの詳細情報を共有しておいて貰う必要がありますし、誰が伝えるのか、スタッフの安全は確保できるのかなどの問題もあります。

もっとエスカレートしたトラブル、たとえば直接身体を触ったり暴力が起こることも可能性としてはなくはないです。これくらいの話になってくると、イベント運営というよりは警備に近いかもしれません。その辺諸々を開催者がフォローするコストというのは非常に大きく、特に心理的にかなり負担になります。

オンラインのイベントであれば、近づかれたり触られたり殴られたりしないので、トラブルはグッと減ります。そもそも、clusterの場合はアバターで参加するため、性別や外見が知られないので、それだけでもトラブル回避の効果は大きいです。また、現状のclusterの実装ではイベント時の1対1コミュニケーションが取りにくく、それが機能的には改善点ではあるものの、トラブル回避の面ではメリットでもあるように思いました。

トラブルは肉体的ではないものもかなり多いので、肉体的安全性だけでトラブルの全てが回避できるとは思いませんが、それでもかなりの多くのトラブルが回避できるのではないかなと思います。

一方で、肉体的安全性が確保されていることは、別のトラブルを招く可能性はあります。Twitterの匿名アカウントが攻撃的な発言をすることが問題になりますが、これは肉体的安全性が確保されていることによって起こるトラブルです。物理世界では、相手を怒らせると物理的な攻撃で仕返しされる可能性があり、これが抑止力になりますが、オンラインではこれがないので、歯止めがきかなくなります。

昨今、オフラインイベントが軒並み中止となり、オンラインイベントへの切り替えも増えていて、それにともなってオンラインイベントの良さや限界も見え始めています。オンラインとオフライン、どちらもそれぞれメリット・デメリットがあるので、目的や状況に合わせて形態を選択するのがよいでしょう。これからすべてイベントをオンラインにする必要はありませんが、いままではオンラインの技術が整っているのも関わらずあまりにオフラインに偏りすぎていたので、それを是正する良い機会だと捉えてます。