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『科学とはなにか』感想 #科学とはなにか

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佐倉統さん著の『科学とはなにか』を読んだ感想です。

自己紹介

本を読んだ背景をお伝えするため、少し長めの自己紹介から始めます。湯村 翼 (@yumu19) といいます。国立研究開発法人情報通信研究機構で研究員をやっている情報科学の研究者です。科学技術コミュニケーションにも興味があり、今年度は北海道大学の科学技術コミュニケーター養成講座CoSTEPを受講しています。

市民科学にも興味があり、ニコニコ学会βの運営に携わったり、 NASAの宇宙データをつかったハッカソン NASA International Space Apps Challenge の日本開催のオーガナイザを何度か務めたりしています。また、メイカーズムーブメントと市民科学の関係にも興味があり、世界各地のMaker Faireに行ったり、ものづくり展示イベントNT札幌 を主催しました。この辺の話について議論するため、2019年の Japan Open Science Summit(JOSS) にて「非アカデミア駆動型研究の潮流と可能性」というセッションを開催しました。その様子はTogetterにてまとめています。

このような背景に加え、「科学とはなにか」とよく考えるようになったきっかけが2つありました。

現在は情報科学が専門ですが、修士課程までは理学部で地球惑星科学を専攻しており、宇宙プラズマ物理の研究をしていました。これは、よく「何の役に立つの?」と言われるような、バリバリの自然科学の分野です。一方、修士終了後に就職してからは、いわゆる工学寄りの分野に移りました。このような経緯から理学と工学の違いについて考える機会が多く、「科学とはなにか」と考えるようになりました。

また、現在の専門は情報科学ですが、日本語では情報”科学”と、「科学」という単語がついています。これを英語にしても、直訳だとInformation Science、一般的に使われているのはComputer Scienceと、「Science」が付きます。そして、情報科学と一言で言っても、幅広くさまざまな分野があります。アルゴリズムやコンピュータアーキテクチャといった分野は、数学と同様の形式科学という側面が強いです。一方、ユビキタスコンピューティングやヒューマンコンピュータインタラクションといった分野は、コンピュータを人間社会の中でどのように活用していくか模索する研究分野なので、社会科学としての側面も強いと私は思っています。情報科学の幅の広さから、科学の中にもいろんな分野があることを実感し、「科学とはなにか」というのを、かなりよく考えるようになりました。

このように以前から抱いていた疑問「科学とはなにか」がそのままタイトルにつけられた本書を読まない理由はなく、何の迷いもなく出版後に即読みました。

全体感想

前置きが長くなりましたが、ここから本の内容の感想です。

本書は、科学という概念がどのように生まれて定着してきたか、世界及び日本で科学がどのように扱われてきたかという科学の位置付けの変遷が書かれています。

書中でも書かれている通り、個別の事象にフォーカスするよりも、「科学」という概念を俯瞰的に捉えることができます。(私の不勉強もあるとは思いますが)知らないことも多く非常に勉強になりましたし、これから勉強を進めて知識を深めていく上での足がかりとして、とても良い本だと感じました。個別の事象にフォーカスしたわけではない内容とはいえ、多くの箇所で具体的なエピソードを交えて書かれています。これにより内容がわかりやすく、交えるエピソードもとても面白いもので、全体的に非常に読みやすい本でした。

本書では、現在の科学の概念と体系がどのようにかたちづくられてきたか書かれています。

現在は、科学研究には基礎的なものと応用的なものとがあり、さらに実用に供する技術があり、というふうに科学技術のイメージが分かれているが、デイヴィーの時代には必ずしもそうではなかった。というか、世のため人のために役立つことが根本的に良しとされる倫理観が根底にあり、それを追求することが、基礎や応用を問わず、知的生産に従事する者たちの指名だと考えられていたのである。

 

一九世紀に自然科学の哲学からの独立性が高まってくると、もはや「哲学者」という呼称では広すぎて、その時代の科学をおこなっている者たちの思考方法の独自性を表現できないという意見が強くなってくる。

20世紀に生まれ21世紀に科学を学んだ私からすると、いまの科学が持つイメージに反するような事象も多いのですが、ひとつひとつ歴史を辿って当時の人の気持ちになって考えるとそりゃそうだよなという気がしてきました。

読み終わった直後のツイートがこちら。

読み終わった直後は原論っぽくないと思ったのですが、なぜ原論っぽくないと感じたかと言うと、タイトルから、「なにが科学であるか」という定義や、それを導出するための「なにが科学ではないか」と言う話を無意識に期待していたからでしょう。

Wikipedia科学 には、「(狭義)科学的方法に基づく学術的な知識、学問。」と書かれています。そしてWikipedia科学的方法 とには、科学的方法が何であるかが事細かに書かれています。きちんと理解しきれている自信はないのですが、このページはとても好きでたまに眺めています。

今思い返すと読む前はこういう話を期待していたのだと思いますが、歴史から辿るのも原論をつくる有力な方法のひとつであり、落ち着いて考えると、原論っぽくないことは全然ないと思います。

科学技術の飼いならし方と科学技術コミュニケーション

第5章、第6章では「科学技術の飼い慣らし方」と称し、科学との付き合い方が論じられています。ここはまさに全般的に科学技術コミュニケーションの話だなぁと感じました。 その中で登場する「二正面作戦」というものがあります。二正面作戦とは、「尊大な専門家主義と傲慢な反知性主義の、両方に戦いを挑む二正面作戦」というもので、原子力発電の反原発と専門家のエピソードから前置きされて導入されています。専門家、非専門家、当事者、市民をつなぐ話で、これはまさに科学技術コミュニケーションそのものの話だと思います。

昨今のCOVID-19の状況で、科学技術コミュニケーターの必要性というのはすごく分かりやすく実感できるようになったと思っています。

でも、そもそも、科学技術コミュニケーターという存在を知らない人にとっては、その必要性は浮かんでないかもしれません。そして、残念ながら世の中のほとんどの人が科学技術コミュニケーターを知らないでしょう。科学技術コミュニケーターだけが科学技術コミュニケーションを促進するわけではありませんが、その必要性が世の中に浸透し、少しずつ増えていくと良いなと思っています。

二面性作戦とメイカーズムーブメント

二面性作戦を進めるための施策として、市民科学と当事者研究の話が登場します。ここはまさに、冒頭の自己紹介で私が興味を持っていると書いた、メイカーズムーブメントと市民科学の関わりに合致するところです。

イカーズムーブメントと特に相性のよい(と私が思っている)研究分野が、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)です。HCIの研究というのは、すごく大まかにいうと、人間とコンピューターの関わりの研究です。HCI研究者の渡邊 恵太 (@100kw) さんは、「使い方研究」という呼び方を提唱しています。

一方で、メイカーズムーブメントは、モチベーションは様々ですが、自分の作りたいものをつくる活動です。小林 茂(@kotobuki)さんは、これを指して「枯れた技術の水平思考*1と言っています。

HCI研究とメイカーズムーブメントの相性の良さは以前から注目しており、それゆえメイカーズムーブメントを市民科学的視点で捉えるということをここ数年やってきましたが、二面性作戦の市民科学・当事者研究の箇所の記述で我が意を得たように感じました。「科学技術の飼いならし方」というキーワードをヒントに、またもう少し掘り下げていきたいとおもいました。

*1:もともとは任天堂の故横井軍平氏の言葉です

ヒーローズリーグ2020で個人スポンサーとして湯村賞を授与しました #ヒーローズリーグ

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本エントリは MAヒーローズ・リーグ Advent Calendar 2020 - Qiita20日目です(だいぶ過ぎましたが!)

ヒーローズリーグ2020で個人スポンサーとして湯村賞を授与しました。個人スポンサーになると(スポンサー費¥10,000)、賞を出すことができるという制度になっています。

2020年のヒーローズリーグは全てオンラインで開催され、148作品が応募され、ProtoPedia に動画と解説が投稿されました。

湯村賞は以下のように定義し、ヒーローズリーグ開始時に動画で説明しました。

私の個人賞は、誰も気づかなかったような着眼点を持ち、未来を変えるポテンシャルがある作品に授与したいと思います。面白い作品というのは、今すぐ役立つものとは限らないんですけれど、5年後だったり10年後だったり、もしかしたら50年後に、そういえばあの時こういう作品があったよね、それが実現してるよね、ということがあるかもしれません。そのような可能性を感じさせるような作品を選びたいと思います。

選考の結果、Future Flicking Keyboard(FFKB)に湯村賞を授与しました。FFKBについては受賞式で簡単にコメントさせて頂きましたが、それ以外にも言及したい作品がたくさんあったので、このような記事を書くことにしました。

Future Flicking Keyboard

いま私たちがコンピュータを操作するために使っているキーボードは、元をたどると1874年に販売されたQWERTY配列のタイプライター です。もう150年くらい前に考案されたインタフェースをずっと使い続けているわけです。コンピューター自体は小型化も進み、インタフェースの形状の制約はすでにあまりなくなっているはずなのですが、いままで使ってきたインタフェースへの慣れによって、いまだに使われ続けています。

現在の入出力インタフェースは慣例や作りやすさが優先され、使う人間が体を無理やり合わせています。その結果、肩こり、腰痛、腱鞘炎などの症状を起こしています。分割キーボードのように、エルゴノミクス(人間工学)を考慮したデバイスも増えていますが、まだ既存のキーボードの延長線といったところで、もっと人間側に寄ってよいはずです。腕を机に載せずにどのような姿勢でもキーボード入力ができれば、例えば腕を下にだらんと垂らした状態で体に負荷をかけずにキー入力できます。

すでにスマートフォンとPCの一番大きな違いはスペックではなくインタフェースとなってきていたり、これからHoloLensのようなメガネ型ディスプレイの普及が進むなど、今後コンピュータに置いて入出力インターフェースがさらに重要視されていくはずで、この先10〜20年くらいで人間フレンドリーなインタフェースが続々と出てくるんじゃないかな、というのを以前から考えていました。

Future Flicking Keyboardはまさにそれを体現するような作品だと思い、湯村賞を授与しました。NAISTの大学院生とのことなので、HCI研究としての発展も期待しています。

29時間時計

時間の概念を変えたというのがいいなと思った作品です。しかもその方法がシンプルで、でも今まで思いつかなかったすごい発想だなと思いました

いま、いろんなイベントがオンラインで開催されることによって、物理的な制約が排除されました。例えば、海外の学会にすごく参加しやすくなったのですが、その一方で時差のせいで欧米で開催される学会に日本の真夜中に参加しなきゃいけないことがあります。せっかくリモートで参加できるのになぜ真夜中に起きてなくちゃいけないんだろう。という経験から、時間の扱いもこれから変わっていくのではないかと言う気がしています。居る場所は重要じゃないけどどのタイムゾーンで生活するかが重要になり、居住地に関わらずタイムゾーンを自分で選ぶような風になっていくのかなとか考えたりしていました。

時間の概念ができたのは人類の歴史から見ると最近で、例えば グリニッジ標準時が全世界で使われるようになったのは19世紀〜20世紀初期 です。なので、あと50年とか100年くらいすると、時間の概念はまたかわっているかもしれません。例えば、全世界の人がUTCで暮らすとか。などなどいろんなことを考えさせられる作品でした

即物的な利用方法としては、海外旅行前や海外オンライン会議のための時差調整に使えるなと思いました。

PCAPバトラー

ネットワークが専門分野のひとつなので、パケットキャプチャをどうやって面白くするかというのはよく考えて(この手の既存作品だと例えば光るLANケーブルがありました)いるのですが、pcapをゲームにするっていう発想はいままでまったく思いつかなかったし、ゲームと動画の完成度も高かったです。バーコードバトラーを知っているとすぐに面白さが理解できると思うのですが、これは世代によりそうな気がしますね。

冒頭で書いた湯村賞の基準からするとちょっと違うかなと思い授与対象からは外したのですが、自分の中の盛り上がりはこの作品が一番でした。大学の授業にも使えると思ったので、機会があれば活用させていただきたいと思います。(なのでサービス稼働し続けてほしいな・・・)

リモートdeキー暴動?

リモートdeキー暴動? | ProtoPedia

作品が面白いことに加え、私が以前からよく展示しているプロジェクションマッピングキーボードと相性が良い作品だなと思いました。これは湯村賞を授与すべき作品では、という気持ちがけっこうあったのですが、最終的には最初に決めた基準を重視し、そこからは少し外れると思い授与対象から外しました。

X(r/n)os

X(r/n)os | ProtoPedia

これはとにかく動画を見てください。めちゃくちゃかっこいいです。7セグ表示を物理的に制御するもので、そういう作品はいままでもいくつか見たことはありましたが、アクリル片をステッピングモーターで昇降させるという発想はなかった。

Glowing Air-Bubble Clock

これも動画を見てください。めちゃくちゃかっこいいです。京都駅のみやこみちにある 水が落ちるアート がすごく好きで、そういう作品つくれないかなーとよく考えてました。このGlowing Air-Bubble Clockは、液体を使うところはみやこみちと同じなのですが、泡という液体のない部分を表示部に使っていました。逆転の発想に(勝手に)感じ、面白かったです。あと、27年前に構想していたやつを年月を超えて実現したというストーリーもよかったです。

x10

これ面白かった。TENETが元ネタだそうで、私はTENET見てませんが楽しめました。Webアプリになっていてすぐに試せるのも良かったです。ぜひやってみてください。百聞は一体験に如かず。

おわりに

選ぶだけならすぐ決められるかなと思ったのですが、動画見るのも、そこから選ぶのも予想以上に大変でした。面白い作品がとても多く、賞を選ぶとなると見るのも真剣になるので、個人スポンサーになってよかったと思いました。

作品について一言コメントをつけてツイートしていたのをまとめたのと、品モノラジオでもヒーローズリーグを振り返っていくつかの作品について紹介させていただいたので、こちらもぜひ。

2020年に読んだ本

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2020年は16冊読んだようです。50冊くらい読みたいと思っててそれよりはだいぶ少ないのですが、昨年よりは増えました。

本は飛行機等の移動時間で読むことが多かったのですが、昨年は移動の機会が激減し、自宅で読みました。そのため、毎朝(または毎晩)読み進めるようにし、締切等に追われている時期以外は習慣化できたかなと思います。まぁ、締切に追われてる時期が多いのですが。。。あと、いままで慢性的な睡眠不足でしたが、昨年は睡眠が十分取れたため、読みながら眠くなることが少なく、内容が頭に入りやすかったです。

ずーっと読みたいと思ってた銃・病原菌・鉄とサピエンス全史をそれぞれ上下巻読み切ることができて、満足感がすごく高いです。内容もめちゃくちゃおもしろかった。いずれも結構長めですが、1章30分くらいで読めるので、毎日1章ごと読み進めるのにちょうどよかったです。

きちんと習慣化すれば、週1冊、年間50冊くらいは読めそうな気がするので、今年はモチベーションや忙しさに関わらずなるべく毎日読むようにしてみようかと思います。

2020年の振り返りと2021年に向けて

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あけましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願いいたします。 毎年書いてる振り返り+抱負的なエントリを今年も書きました。

研究

ずっとやってたBluetooth Low Energyの研究のジャーナル論文がようやく英文論文誌Sensors and Materialsに採録されました。来年publishです。研究に着手して約4年、最初のジャーナル投稿から約2年。長かった。。。

昨年は主著の成果はそれだけですね。昨年末に、博士論文の内容をまとめてIEEE ICHMS(International Conference on Human-Machine Systems)に投稿してたショートペーパーは不採録で(ショートなので通るだろうと油断してた・・・)、同じ会議のポスターに出し直そうかと思ったものの開催時期が4月上旬でコロナ禍でどうなるかわからなかったので見送り。会議は結局9月にオンラインで開催されることに。他に適当な会議もなかったので、結果論としては出しておけばよかった。。。

共著では、国内学会で3本(IEICE総合大会、UBI、DPSWS)発表。今年はジャーナルと共著学会発表だけなので、自分では1度も発表をしなかったのだな・・・。今年も年度内に共著発表が2本(IPSJ全国大会、IEICE総合大会)あります。

あとは、競争的資金の申請でACT-X(面接したけど不採択)や、別のネタで科研費(若手)を書いたりしてました。結構時間取れられたけど、計画を立てるためにあれこれサーベイして来年度以降のネタの弾込めができたので無駄ではなかったはず。科研費取れても取れなくてもこれから研究していきます。

学会仕事

情報処理学会の会誌編集委員(3年目)とMBL研究会委員(2年目)は継続。DICOMO2020(プログラム委員)とEC2020(運営委員)はオンライン開催でした。国際会議ICMU2020(Poster & Demo Chair)は今年は開催せず1年スライドしてそのままの体制でICMU2021に。DICOMO2021とEC2021も引き続き委員です。

コロナ禍の影響

今年は、一生で一度どころか人類史で一度しかない(次もしパンデミックが起こった際には全然違う状況になるはず)極めて貴重な時期で、心情変化などを忘れずに残しておきたいと思って、なるべくblogに書くようにしました。春のうちに書きたいことは書ききった気がするのでそれ以降は書いてませんが。

仕事編

仕事では、いまは週1〜2回程度出勤し、残りは在宅勤務です。もともと家で作業する環境は整っており(元社会人学生・元フリーランスなので)、一人暮らしなので、在宅勤務は全く問題なかったです。在宅の方が集中するまでに時間を要する感はあるのですが、出勤すると会議室が足りない問題があったりするので、総じて自宅の方が快適です。

また、例年、Interopに始まり、NICTオープンハウスやCEATECなどで研究紹介展示を行うという流れなのですが、今年度はこれらが全てなくなりました。また、例年だとだいたい月2回くらいで会議などで東京などへ出張してたのですが、これもなくなりました。その結果、例年よりもかなり時間的余裕ができました。

生活編

余裕ができた分、時間を何に回したかというと、まず寝る時間が増えました。昨年までは年中睡眠不足だったのですが、今年はたくさん寝ました。出張があると早朝の飛行機に乗ることが多くて睡眠時間が足りなかったりするし、海外に行くと時差もあるので、すぐに生活リズムが崩れるのですが、今年はそれがまったくないので規則正しい生活ができました。

睡眠を十分とれたおかげで、自律神経を整えることができ、体調の微妙な変化にも気づきやすくなりました。寝る前にお酒を飲むと睡眠が浅くなるとか。また、以前までめちゃくちゃひどかった眼精疲労が、いまでは嘘のようになくなりました。睡眠不足が原因でした。いまも睡眠時間が短い日は眼精疲労が起こるので、原因がわかりやすい。自律神経を整えるために、朝の散歩も習慣にしていました。秋以降、熊が出てからは散歩できなくなってしまったのですが。。。

毎日家にいるので、季節の変化を今までで最も感じる一年でした。日の長さの変化も気づきやすいし、ちょうど自宅のベランダが田んぼに面しており、休憩時にベランダに出て稲が成長する様子を眺めるのが日課でした。

仕事でもプライベートでも海外行くのは楽しみの一つなので、それができなくなったのは残念ではあるのですが、5年とか10年スパンで行けないならともかく、1〜2年くらいなら全然大丈夫です。昨年の秋から今年の冬にかけてだいぶ予定を詰め込んでロンドン、グルガオン、バンコク、深圳、バンコクマドリッドに行っていたので、海外成分を溜め込んでいたというのもありますが。

遠出ができない分、県内や近隣の観光地を巡ってました。北陸は感染者数も比較的少なく、移動はすべて車なので交通機関での接触もなし。もうかれこれ丸6年石川に住んでるのですが、今まで回ってなかったところがとても多かった。北陸の歴史を辿るよい機会になりました。

あと、多くのイベントがオンラインになったのは、地方在住民的にはありがたいです。また、主催側としてもclusterやZoomを使って何度かイベントを開催し、感触がわかってきました。3月には、金沢工大で開催予定だった情報処理学会全国大会がオンライン開催となり、企画セッション「先生!質問です」をclusterでやりました。これでclusterでのイベント開催ノウハウがつかめました。

CoSTEP

今年度、北海道大学 科学技術コミュニケーター養成プログラム (CoSTEP) を受講してます。今年度は上述の通り時間的余裕が大きかったので、今年度受講したのはとても良いタイミングだったなと思います。新たに学ぶことがとても多くて、想像以上に楽しいです。学費は、私が受講している選科は年間たったの3万円で、得られるメリットと照らし合わせると実質無料に感じます。興味ある方は、ぜひ来年度以降の受講を検討してみてください!

これもblog記事をいくつか書いてるので、詳細はそちらをご覧ください。

SpaceApps

昨年は、例年通りの10月の開催の他、5月にSpaceApps COVID-19 Challengeというのがありました。両方完全オンラインです。COVID-19 Challengeは会場という概念がなく全世界でひとつのコンテストで、Local Lead(居住地域の参加者をサポートする役割)を務め、 10月の方はオンライン開催だったので久しぶり(5年ぶり)にSpace Apps Tokyoのオーガナイザを務めました。オンライン開催は、会場準備が不要なので物理開催よりも総じて楽にはなるのですが、年に2度開催はなかなか大変でしたね。特にCOVID-19 Challengeの方で、日本独自の企画を頑張りすぎたので、もし今年もCOVID-19 Challengeがあったらコミット量は少し下げます。宙畑さんで開催レポート記事を書いたので、ぜひ見てください。

その他

大きなイベントとしては、2月にマドリッドに行ってテレビ番組El Hormiguero 3.0に出演しました。今思うと超ギリギリのタイミングで、あと少し遅かったら行けなかった。年の後半には現地開催イベントも増えてきて、Maker Faireも1月にMaker Faire Bangkok出展とSendai Micro Maker Faire見学、2月にTsukuba Mini Maker Faire出展、12月にOgaki Mini Maker Faire見学と、例年以上にたくさん参加できました。

あと、5月にclusterで博士号取得記念パーティをclusterでやりました。これ、パーティやりたいとは考えてて、やるなら金沢でと思ってたのですが来れない人も多いだろうしどうしようかと思ってたところだったので、clusterでのオンライン開催にしたのは多くの人に参加してもらえてよかったです。ご参加ありがとうございました。

NT札幌も年末の12/26にclusterでオンライン開催しました。ご参加ありがとうございました。

2020年まとめ

例年このまとめ作る時に「今年いろいろあったなあ」と思うのですが、2020年はいつもの年よりは振り返る出来事が少なかったなと思います。とはいえこうやって書き出してみるとなんだかんだでいろいろとあったのですが。

時間ができたら作品作りをしたいとずっと思ってたんですが、目標となるイベントも無かったせいかあまりモチベーションが湧かず、ほとんど何もつくりませんでした。プロジェクションマッピングキーボードをJavaScriptからUnityに移植したくらい。あとはclusterのワールド作ったりアバター作ったりもしたか。研究でももうちょっとアウトプットを出したかったのですが、研究費申請とかを優先してて実働はあまり進められず。本を読む時間はまあまあ取れて、ずっと積んでた銃・病原菌・鉄やサピエンス全史も読破できたし。総じて、アウトプットよりもインプットが多かった一年だった気がします。

生活の変化の原因が感染症というセンシティブなものなのであまり軽々しく言うのも憚れるのですが、自分に限った範囲では、非常に満足度が高い1年でした。ちょうどよい充電期間になりました。1年前くらいは毎日のように「無職になりたい」と言ってましたが、時間の余裕が欲しかったのだと思います。いまは無職になりたい気持ちはだいぶ薄れてきました、いま無職になっても海外とかにあまり自由に行けないというのもありますが。

さて、石川での生活とNICT在籍が7年目に突入しました。そして、以前から言っていた通り、今年度はNICT有期研究員の最終年度です。任期延長?転職?はたまた無職!?一体私、これからどうなっちゃうの〜😭😭!?!?!?ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、研究を続けられるんだから!次回『ポスドク任期切れ』デュエルスタンバイ!*1

*1:念の為補足しておくと、来年度のことは既に確定していますので、心配無用です