yumulog | 社会人博士の日記

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CHI勉強会2018北陸会場をJAISTで開催しました #chi2018j

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幹事として、CHI勉強会2018の北陸会場をJAISTで開催しました。

CHI勉強会は、Human-Computer Interaction(HCI)研究のトップカンファレンスCHIの全ての論文(今年は666本)を1セッション(4本程度)ずつみんなで手分けして読んで、スライドに要約して、丸一日かけて発表する会です。東京、北海道、関西、北陸と4拠点をテレビ会議にて接続して連携して開催します

北陸会場の開催は今年が初です。近くで開催されれば移動が楽というのもありますが、北陸圏でHCIを軸に横のつながりをつくる機会になればと思って企画しました。 石川に住んでちょうど3年半になり、たくさんの地元の研究者との繋がりはできましたが、北陸にはまだまだ多くの大学があり教員も学生もたくさんいるはずなので。

おかげさまで、初回にもかかわらずいろんな組織からたくさん参加して頂けました。ありがとうございました。発表者数は少なかったですが、これは初回だったため仕方ない面もあると思うので、今後も継続して開催していければと思っています。そのためにも、北陸圏の研究者の方々、ぜひ協力をお願いします。

勉強会の発表スライドはWebで公開されており、参加者に限らず誰でもダウンロードすることができます。HCI分野を俯瞰するのにはこれ以上無い非常に有用な資料だと思います。

Japan Open Science Summit 2018(JOSS2018)に参加してきた #JOSS2018

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学術総合センターで昨日まで2日間開催してたJapan Open Science Summit 2018(JOSS2018)に参加してました。面白かったー!!!!

オープンサイエンスを対象とした日本では初めての会合で、もちろん今年が初回。ここ最近オープンサイエンスにとても興味があり、スケジュール的には若干厳しかったのですがまたとない機会なので参加。こういうのは初回が面白いのでね。わざわざ見に行ってよかった。

オープンサイエンスの中でも自分が特に興味があるのが「シチズンサイエンス」の分野(いままで関わってきたSpaceAppsやニコニコ学会βの活動ともつながる)で、『シチズンサイエンスから共創型イノベーションへのNext Step』セッションが特に良かった。江渡さんも登壇してニコニコ学会βからの共創の話をされました。

ただ、全体的にデータリポジトリの話が多めで、シチズンサイエンスのセッションがそのひとつしかなかったのが残念。来年はもっと増えてほしい。帰り際に武田先生と話せたので「来年は『ハッカソンシチズンサイエンス』セッションをやりたいです!」と伝えておきました。あとは「クラウドファンディング」「DIYバイオ」セッションとかも面白そう。

Togetter

書籍紹介『「ハードウェアのシリコンバレー深圳」に学ぶ』

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深圳で電機メーカーを経営する藤岡さんの本。帯に「たった一人で深圳へ乗り込んだ、若き経営者の10年奮闘記」とあるように、藤岡さんが深圳で起業するに至る経緯から、深圳での工場経営の苦労など、まさに半生記として記されている。現地で社員を雇用して工場運営する上で身についていった深センの文化などもよくわかる。

日本のハードウェア・スタートアップも、量産を深センでする場合が増えているが、量産するときに単に単価の安い工場として深センを使ってもダメで、エコシステムに上手く乗らなければいけない、ということがよくわかる。

ニコ技深センツアーで藤岡さんの会社「JENESIS」の工場見学に行ったときにもお話しを伺ってとても興味深かったのだが、この書籍ではその興味深い話がより凝縮されて余すところなく書き記されていて、読み進めるのが惜しくなるくらい面白くてあっという間に読んでしまった。

以下、書籍の本文中から、気になった文を抜粋

  • 有象無象の会社を知っているだけでは役にたたない。どの企業が信頼がおける会社なのかを知り、彼らと表面上ではなくビジネスの付き合いができるようになって初めてネットワークを作ったと言える。
  • お年玉を貯めてこの商品を買ってくれた中学生はがっかりしないだろうか
  • (华强北の)モデルとなったのは秋葉原の電気街
  • 海賊版を作っていた会社と展示会で商談
  • 初めてハードウェア製造に挑むスタートアップ企業は私の提案を受け入れないことが多い。
  • 小ロットでも低コスト短納期の開発製造が可能な点が深圳の魅力だが、ひとたびエコシステムから外れると、こうしたメリットは一気に減じてしまう。
  • ハードウェアの性能は必要最小限に抑えること
  • クラウド側でできること(クラウドコンピューティング、ストレージ)はクラウド側に全部やらせるべき
  • 世界に1つしか存在できない、稀有な場所が深圳

「IoTシステムの開発プロセスにテストベッドはどのように貢献できるか?」をSIGPX4で発表しました

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2018/03/02(金)に東京大学で開催された SIGPX4 で「IoTシステムの開発プロセスにテストベッドはどのように貢献できるか?」を発表しました。

スライド

予稿(6ページ):https://goo.gl/bgrkgc

発表概要

IoTシステムのための開発・検証環境を構築するため,ソフトウェアの特徴を活用したIoTテストベッドについて検討する.IoTテストベッドの事例と,著者らが提案するBluetoot Low Energyのエミュレーションシステムについて紹介する.IoTテストベッドの参考となる事例として,IoTプロトタイプ開発ツール,実環境のデータを活用する開発ツール,仮想環境のデータを活用する開発ツール,Webブラウザを活用したシミュレータと実機のシームレス開発ツールの例を挙げる.本稿での論点をひとことで表すと,Mark Weiserが提唱したユビキタスコンピューティングにおけるシステムの開発をどのように行うか,であると言える.この論点における重要な観点として,「プロトタイプ開発からプロダクション開発への壁」と「IoTシステム開発においてstaging環境をどのように用意するか」の2つについて議論する.

SIGPXとは

SIGPXは、プログラミングのための環境と、その環境が提供する体験の設計に興味を持つ人で集まり、最新の研究動向や事例について情報交換する会です。

感想など

  • 普段漠然と考えている「IoTシステムの開発プロセスにテストベッドはどのように貢献できるか?」について、議論する良い場であり、考えをまとめる良い機会になると考えて、そのままのタイトルをつけて発表しました。
  • 今回は原稿の投稿システムがあり、これが考えていることを整理するきっかけとしてとても役立ちました。この仕組みは、もともとは査読付き論文として投稿する予定の原稿に対して本投稿前にコメントをもらうためのものなのですが、ふわっとした原稿を予稿として投稿するのに活用させて頂きました。
  • 原稿にまとめたことで、「Mark Weiserが提唱したユビキタスコンピューティングにおけるシステムの開発をどのように行うか」という切り口と、「プロトタイプ開発からプロダクション開発への壁」と「IoTシステム開発においてstaging環境をどのように用意するか」という論点で整理して、さらにこれらをもっと深掘りできそうという感触が得られました。
  • ログ用のGoogle Docsがあり、発表の概要や質疑応答のログ、さらに聴講者の感想やコメントが参加者によって記述されていくので、発表者としては発表後に見直すことができて大変ありがたかったです。学会の研究会もこういうシステム取り入れられればいいのになあ。