yumulog | 社会人博士の日記

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文章の編集作業は難しい

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今年度から情報処理学会誌の編集委員を務めており、記事の原稿の編集作業をしているんですが、これがなかなか難しい。

「ここの部分は自分ならこう書くよ!」というのはあるのだけど、それを押し付けてもいいものなのかどうか。「ここをちょっと変えるだけで読みやすくなるんだけどなー」という箇所でも、読みやすいかどうかは主観なので指摘すべきかどうか悩ましい。読みやすくするための一般的な規則がある場合もあるけど、結局主観なので万人に共通するものではないし。文章の勢いや雰囲気というものもあるので、論文とは違ってわかりやすく書くのが一概に良いとは言えないし。

という感じで悩みながら編集を進めてます。プロの編集者はどうやってるのか、近くで仕事見てみたいな。

ちなみに、いま編集している特集は5月出版の号です。この特集、超面白いのでぜひ見てくださいねー。執筆いただいている皆様ありがとうございます!

書籍紹介『メカ屋のための脳科学入門』『続 メカ屋のための脳科学入門』

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続 メカ屋のための脳科学入門-記憶・学習/意識 編-

続 メカ屋のための脳科学入門-記憶・学習/意識 編-

これめちゃくちゃ面白かった!!!!興味あるトピックだからというのもあるけど、図解も多く説明がとても丁寧でわかりやすい。10ページ程度で1つのトピックに区切られているので、興味あるところから読むことも可能。読み物レベルにとどまらずに神経科学の基礎がわかるのでまさに入門に最適。

論文や教科書からの引用がきちんと明示されていて、多くの参考文献が挙げられている。最新の結果をまとめているため、2010年以降の論文も多い。この分野がまだまだ発展途上であることがよくわかる。

「メカ屋のための」と書いてあるけど、特にメカ屋に限らず、非専門家だけど神経科学に興味があってきちんと学びたい(読み物では不十分)という人にはすごく良い本だと思う。

巻末には、次に読むべき神経科学の教科書が2冊提示されている。 次はこれだな。(ガチのやつや・・・)

カラー版 ベアー コノーズ パラディーソ 神経科学―脳の探求

カラー版 ベアー コノーズ パラディーソ 神経科学―脳の探求

  • 作者: マーク・F.ベアー,マイケル・A.パラディーソ,バリー・W.コノーズ,Mark F. Bear,Michael A. Paradiso,Barry W. Connors,加藤宏司,後藤薫,藤井聡,山崎良彦
  • 出版社/メーカー: 西村書店
  • 発売日: 2007/06/01
  • メディア: 単行本
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カンデル神経科学

カンデル神経科学

  • 作者: 金澤一郎,宮下保司,Eric R. Kandel,James H. Schwartz,Steven A. Siegelbaum,Thomas M.Jessell,A. J. Hudspeth
  • 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
  • 発売日: 2014/04/25
  • メディア: 大型本
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カンデル神経科学の方が、厚くて新しくて評判も良いので、こっち買ってみるか。。。

2018年に読んだ本

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2018年は16冊読んだようです(「エンジニアの知的生産術」は2018年に発売されたのですが、出版前のレビューでその前年に読みました)。あとは読みかけの本が3冊ほど。

昨年よりは増えたなー。これまで学んでこなかった分野の教科書的な本を読むことが増えた。

振り返ってみると、昨年読んだのは良い本が多かったな。特に、『ハードウェアのシリコンバレー深圳」に学ぶ』『ハードウェア・ハッカー』『メカ屋のための脳科学入門』がめちゃくちゃ面白かった。

2018年の振り返りと2019年に向けて

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あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

研究

研究のお仕事をしているので当たり前なのですが、今年も研究メインの1年を過ごしました。研究活動は、学会などに参加した等のイベントがないとSNSにほとんど投稿しないのであまり研究していないように見られがちな気がするのですが、実際は大部分の時間を研究して過ごしています。いや、研究以外のお仕事もたくさんあるか。

今年も昨年に引き続き、Bluetoothエミュレータの研究をやってました。昨年投稿したpaperがPerCom Workshopに採択され、3月にアテネで発表してきました。

また、このエミュレータを活用したBLEビーコンアプリケーションの検証支援システムを構築し、昨年から目標にしていたUBICOMPのデモ発表に投稿して採択されて発表を行いました。

フルペーパーではなくワークショップとデモではありますが、IEEEACMユビキタスコンピューティング系トップカンファレンスPerComとUBICOMPの両方で第一著者で発表・参加することができました。これは毎年達成したい目標なので継続していきたいです。(と言いつつ次のPerComは何も出せなかったので早速途切れるのですが。。。) その他、4回の展示(Interop Tokyo,、NICTオープンハウス、CEATEC、G空間EXPO)を行いました。G空間EXPOではGeoアクティビティコンテストへの応募として作品展示を行い、測量新技術賞という賞を頂きました。

と書くと順調っぽいのですが、その一方で上手くいかなかったこともあります。もともと3月には投稿予定だったジャーナル論文をうまく書き上げることができず、投稿が延び延びになって、8月になんとか投稿しました。とほっとしたのも束の間、リジェクト判定となり、修正して12月に再投稿しました。そして、もう1本別のネタの国際会議論文投稿を年明け直後に抱えてたりします。。。

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教育

自分もまだ学生の延長戦的な身分でありながら、修士学生の指導(メンター)をすることがだんだん増えてきました。今年3月に第一号の修了生を送り出し、今年度もまた別の院生を数名みてます。指導教員は別にいるので、完全に自由に指導方針を決められるわけではないのですが、院生のスキルを伸ばすことと、研究成果をあげてもらうことの両立を目指して試行錯誤しながら取り組んでいます。指導する側も、研究分野の幅を広げるとても良い機会になります(院生が論文を書いてくれればなお良い)

仕事

上記も仕事なのですが、それに加えて、NICTのデータベースにあるオーロラ画像や気象衛星画像などの宇宙関連データを使ったNICT SpaceHackというハッカソンを企画し、準備を進めています。これはまだ未公開情報なのですが、2/23(土)-24(日)に都内某所で開催されますので、興味ある方はぜひ予定を空けてお待ち下さい。トップダウンの仕事ではなく、ボトムアップでゼロから自主的に企画する仕事をNICTでやるのはほぼ初めてで、いろいろ大変なことがよくわかったのですが、マネージャークラスにならないと体験できないような仕事の進め方がいろいろ体験できたので良い経験にはなっています。

その他の活動等

2019年

さて、今年は、2010年から始まり9年にもおよぶ長い長い博士課程の戦いがついに終わりを迎えます。残り9ヶ月ほどとなりました。取得できてもできなくても今年9月に決着が付きます、そこがハードデッドラインなので。もっと詳細を書くと、6月に予備審査、7月に博士論文提出、8月に公聴会になるはず。「いつ博士取るの?」と聞かれたら「平成のうちに」と返してたけど、結局平成のうちに取れなかったな。博士論文執筆のために入所以来貯めてきた有給休暇をここぞとばかりに一挙に発動して、集中して書きたいと思います。これまでも研究を理由にいろんなお誘いやご依頼をお断りしてきましたが、今年はこれまでにも増してお断りすることになると思います。何卒ご容赦をm( )m

そして、その後のことは本当に何も決まってません。終わってからゆっくり考えます。取り組みたい研究テーマも手に負えないほどたくさんあるし、これまで以上に研究成果をあげてトップカンファレンスに挑戦していくのももちろんのこと、研究の社会実装にも取り組んでいきたいですね。国内外の研究室に短期滞在して武者修行しに行くというのもやりたいなと考えてます。テーマ的には、ユビキタスコンピューティング・IoT・テストベッドに研究の軸足を置きつつ、将来的には計算社会科学の方面にも広げていければなあと漠然と考えてたりします、完全に妄想段階ですが。ここ8年間以上ずっと頭の片隅を占めていた博士論文が片付けば精神的にも時間的にも余裕ができるんじゃないかと思うので、研究以外の、Maker FaireやMashup Awardsやアート展示に出す作品を全力でつくりたいし、神経科学の勉強もしたいし、サイエンスコミュニケーションの活動もしたいし、中国語の勉強もしたいし、などなどやりたいことが山ほどあります。有給休暇が余ってたら自分探しの旅にも行こうかな、とか妄想しつつ、2019年を乗り切りたいと思います。