本日2021年4月1日付けで北海道情報大学 情報メディア学部 情報メディア学科に准教授として着任します。任期なしです。教員1名で独立した研究室を運営します。
北海道情報大学は北海道江別市にあります。札幌のすぐお隣です。
荷物搬入などのために、すでに今週月曜から通い始めていました。
学内にセイコーマートがあるのがめちゃくちゃ便利です!ホットシェフもあります!!!!
北海道情報大学には、学校法人と同じグループの企業に 宇宙技術開発株式会社(SED) という宇宙系のシステム開発会社があり、情報系の大学でありながら宇宙科学系の教員が何名かいます。私は学部(北大)時代に地球科学科で宇宙プラズマの研究をしていたのですが、その時の指導教員である 渡部重十 先生が北大での定年後に情報大に移り、現在副学長とシステム情報学部 学部長をやっています。そして、私と同じ学科には、北大渡部研での先輩の柿並先生がいます。師匠筋のポジションに就くことはアカデミアではよくあることかと思いますが、地球惑星科学から情報科学に分野を変えたのにそうなるとは。自分でもびっくりです。学内に宇宙情報センターという組織もあり、そこにも私の名前が入るようです。
さらに同じ学科には、NICTでの同僚だった(でも勤務地が違ったので顔を合わせるのが年に1度のオープンハウスくらいで、むしろTwitterの方が交流があった) 伊藤正彦 (@i_mash)先生もいます。
情報系の大学で、宇宙系の教員もいて、元指導教員もいて、札幌圏にあるという、自分のためにあるようにしか思えないような条件が揃ってます。分野を変えたり民間企業や起業を経たりして、アカデミア界隈ではわりと特殊なキャリアだったのですが、それらの経験が全てつながり、「こんなことあるのか・・・」という不思議な感覚です。Connecting the dots!
情報大では、学外での展示イベント等も積極的に行っており、これから携わっていきたいと思います。昨年度は対面イベントの実施が難しかったため、clusterのワールドを自作してイベントを開催することが多かったようです。バーチャル北海道情報大学のclusterワールドがこちらで公開されてますので、ぜひ訪問してみてください。
研究室テーマ
3年生から研究室(ゼミ)に配属され、私も初年度から3年生と4年生を計7名受け持つことになっています。修士課程に進む学生は非常に少ないのですが、学部の2年間で学会発表や学外展示などいろんなことを一緒にやっていければと思っています。実はすでに配属される学生と1度面談を終えていて、個性豊かな学生さん達で面白くなりそうだとワクワクしてます。
配属希望調査のために研究室紹介用に作ったスライドを公開します。
ユビキタスコンピューティング・HCIを中心とし、既に研究開発で必要不可欠となっている機械学習をきちんと扱っていきたいと考えています。やりたいことがありすぎてあれこれ詰め込んだ結果、かなり幅広くなってしまいました。これだけだと何をする研究室か伝わりにくいですよね。。。研究室を表す包括的な名前をつけようと思い、博士論文のタイトルにもなった「Cyber-Physical-Human Interaction」という名前にしました(博士論文を無理やりまとめたのに続き、便利な単語だ・・・)。当然これら全部に取り組むのは難しい(仮にできても時間がかかる)ので、この中から、ゼミ生の興味や外部予算の獲得状況などを鑑みて絞り込んでいくつもりです。
研究室運営
研究室を立ち上げるのは初めてで、それどころか教員として大学に所属すること自体が初めてですが、偉大な先輩教員方がいろんなノウハウを公開してくださっているので、Webページに穴が開くくらい読んで参考にしています。
- 中村研究室のゼミと運営の工夫|Satoshi Nakamura|note
- Message for students who are interested in Itoh Lab.
- 身体情報学研究室(稲見・檜山・瓜生研) 運営方針|稲見 昌彦 (INAMI Masahiko)|note
- 杉浦研の運営方針|杉浦研究室 - Lifestyle Computing Lab|note
- 知的情報空間研究室の運営方針2020|東京電機大学 知的情報空間研究室|note
特に、最初に挙げた明治大学FMS(先端メディアサイエンス)学科の中村聡史(@nakamura)先生の研究室には、非常勤の研究補助員として学科設立初年度からお世話になっていました。中村研に限らず、FMSでは多くの研究室が新たに立ち上げられ(物理的にも新しいキャンパスの立ち上げで)、その様子を近くで見ることができたのは、今思うととても貴重な経験でした。研究室によって違う色が生まれるのがとても面白かったです。この経験をフル活用させてもらおうと思っています。
共同研究
さて、研究室運営には研究費が必要です。競争的資金の獲得も頑張りますが、企業からお金を頂く形での共同研究も進めていきたいと考えています。研究室が軌道に乗るまでの当面は学生さんを巻き込んだ形態での共同研究は難しいと思いますが、私単独で行えるものや、ハッカソン・アイデアソンなどのイベント型であればお受けしたいと思っています。まだ研究室の方向性すら定まっていない状態なのですが、もし共同研究に興味をお持ちの企業の方がいたらぜひお声がけください。私個人でいままで行ってきた研究やハッカソン等での開発物は以下のScrapboxに載せています(いずれ研究室Webサイトに移す予定です)。
共同研究の価格感は、これも偉大な先輩教員方が情報を公開してくださっているので、これらを参考にする予定です。
若輩研究者がこのような価格感で受けるのは気後れする面もあるのですが、あまり下げすぎると業界全体の価格破壊につながってしまうので、ご理解いただければと思います。共同研究については、研究室Webサイトができ次第、詳細情報を掲載する予定です。
おわりに
同じ大学の先生はもちろんのこと、近い分野の研究者の方々、北海道の方々、どうぞよろしくお願いします。ぜひいろいろ交流して盛り上げていきましょう。最初はつまずくことも多そうですが、温かく見守っていただければ幸いです。今年度の科研費の採択結果もちょうど今日出ますね。これ取れてると大変ありがたいのですが、取れてなかったら本当にどうしよう。。。
干し芋
研究室立ち上げに支援するつもりで援助いただけると幸いです。
宣伝コーナー
現在、北海道情報大学では、令和4年度(2022年度)着任の教員を募集しています。よろしくお願いします!