はてなダイアリーの twitter 記法が使えるようになったみたいなので、書いてみました。茂木健一郎さん(@kenichiromogi)のつぶやきにコメントする形で書いてみます。便乗ともいいます。
就職(1)大卒2割、就職も進学もせずという今朝のニュース (URL ) に思うところあり、日本の就職について連続ツイートします。
2010-08-06 07:42:01 via web
便乗してコメントしていきます。
就職(2) 大学3年の夏から、実質上就職活動が始まる日本の慣習は、明らかに異常である。学問が面白くなって、これからいよいよ本格的にやろうという時に、なぜ邪魔をするのか。
2010-08-06 07:42:56 via web
そう。研究がまだ本格的に始まってもいないのに、就職か進学か選ぶなんて。就職を選ぶにしても、研究活動を行っていないこの段階で自分の進みたい道を見つけたり、面接で強みをアピールすることは難しいのではないか。
就職(3) そもそも、新卒一括採用という慣習は、経営的に合理性を欠く愚行だとしか言いようがない。組織を強くしようと思ったら、多様な人材をそろえるのが合理的である。なぜ、一斉に田植えでもするように、同じ行動をとるのか?
2010-08-06 07:44:09 via web
経済成長期では上手くいっていたんでしょうね。現状でも
就職(4) 日本の企業がiPadのような革新的な商品、googleやyoutubeのような革新的なサービスを出せない理由の一つに、大学3年から従順に就職活動をするような人材しかとっていないという事実がある。
2010-08-06 07:45:15 via web
これは、何とも言い難いです。直接は関係ない気がしますが、根本は同じところにある?
就職(5) なぜ、卒業した後、世界各地でボランティア活動をしたり、プログラミングの自習をしたりといった「ギャップ・イヤー」を経験した人材を採らないのか。なぜ、「履歴書に穴がある」などというくだらないことを問題にするのか。
2010-08-06 07:46:27 via web
そう。枠にとらわれないで何か経験した人材は貴重だし、自分で何か行動を起こして学んだことは受け身で学んだことよりもはるかに身についているはず。そして学生側は、やりたいことへの挑戦を「就職活動に不利になる」というくだらない理由でためらってしまう。
就職(6) 新卒一括採用にこだわっていると、毎年同じ時期に大量の志願者のエントリーがあって、人事部もその能力を発揮しにくい。通年でapplicationを受け付ければ、じっくりと人物も見ることができるし、より実質的な採用ができる。新卒という縛りを外して、毎月受け付けてはどうか。
2010-08-06 07:48:31 via web
採用にかけるコストが見合えば、というところでしょうか。
就職(7)波頭亮さんは、東大の経済を出て、都市銀行に入って一ヶ月でやめたら、変わり者だと新聞記事になった。4年間ふらふらした。マッキンゼーでインターンしたら、即採用。一ヶ月後には、マハティール首相の前でマレーシアの国家戦略についてプレゼンしていた。
2010-08-06 07:50:45 via web
すみません、波頭亮さんを存じ上げておりません。
就職(8) 経営上の合理的な根拠もなく新卒一括採用という続けている日本の企業は、つまり、波頭亮さんのような例外的に優秀な人材を見逃し続けているということである。
2010-08-06 07:51:38 via web
これはある程度割り切っているのでは。優秀な人材を漏れなくカバーしようとすると多大なコストがかかるので。
就職(9)就職も進学もしなかった2割の諸君、君たちの中には、「ずっと首輪をつけているのが良い」という日本の愚かな社会通念に反発したり、それに自分を合わせられなかった人たちがいるだろう。きみたちこそが、日本の希望だ。がんばれ!
2010-08-06 07:53:04 via web
がんばれ!
就職(10)マスコミのみなさんにお願い。卒業して、就職も進学もしなかったのが2割、ということをあたかも異常なことのように報じるのは止めてくれませんか? 日本の常識は、世界の非常識。イギリスのギャップイヤーのことなど、少し勉強なさると良い。
2010-08-06 07:54:10 via web
そうですね。日本は地理的制約や言語的制約が大きいせいか、世界の中でも独自の文化を形成しているように思います。そのため、他国の文化について情報が入りにくいように思います。自分もギャップイヤーについて聞いたことはありましたが、きちんと理解しているわけではないので勉強しようと思います。
就職(11) 新卒一括採用に偏した日本の就職慣行は、国連人権委員会に訴えられてもよいくらいの愚かさのレベルに達していると考える。
2010-08-06 08:12:49 via web
大げさですが、注目を集めるためにはこのくらいでちょうどいいのかもしれません。書いた茂木さん本人も当然わかっていると思いますが。
就職(12) 一斉に大学を卒業し、一斉に入社して働きだすという日本のやり方は、「ものづくり」中心だった頃は良かったかもしれないが、インターネットがグローバルな偶有性のネットワークを生み出す時代に、全く時代遅れになってしまった。
2010-08-06 08:14:06 via web
そうですね。
就職(13)新卒一括採用で、他社に遅れると優秀な人材が確保できないと思っている人事担当のみなさん。それは、おそらく幻想です。本当に優秀な人材は、そんな決まり切ったレール以外のところにいます。そろそろ、御社は、世に先駆けて新卒一括採用をやめてみませんか?
2010-08-06 08:16:18 via web
まとめると、
就職活動の時期をある程度統一するというのは、特定の期間に活動を集中して行えるので、企業にとってはもちろんですが学生にとってもメリットがあるのだとは思います。ただ、3年生の後半〜4年生の始めというのは少し早くないですかね。研究を経験していないため、とりあえず大学院、という選択になってしまうのも仕方がない気がします。
それから、茂木さんのツイートでは明示的には書かれてはいませんでしたが、新卒採用の後に再チャレンジできる採用環境が整っていないことが最も大きな問題だと思っています。新卒採用において、雇用する側にもされる側にも終身雇用という考え方が未だに残っていると思うのですが、人生を左右する大事なイベントをある特定の時期に集中して行うというのはギャンブル的な要素が高いと思います(これは大学受験等にも同じことが言えますが)。その時期に体調を崩してしまったら、と考えると恐ろしい。
新卒採用自体を完全に廃止する必要は必ずしもないと思うのですが、新卒一括採用に漏れてしまった場合や、新卒の際に企業選び・職種選びに失敗してしまった場合、やりたいことが変わった場合に再チャレンジできるような流動性の高い雇用市場形成を望みます。そうなれば、やりたいことにいつでも挑戦でき、強みを生かした職業に就くことができるという、よりよい世の中になるのではないかと思っています。