もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
- 作者: 岩崎夏海
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009/12/04
- メディア: 単行本
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説明不要かと思いますが、売れまくっているので今更ながら一応読んでみました。「マネジメント」を本気で勉強したいなら他の本の方がよい気はしますが、小説を楽しみながら情報を得られるという点ではそんなに悪くないんじゃないかと思いました。ストーリーの展開が都合よすぎたりはするものの(ライトノベルってこんな感じなのかな)、ストーリー自体は面白いし、とても読みやすいし。
所々に本家マネジメントからの引用があるのですが、イノベーションに関するところは結構興味深かったです。ふたつほど挙げると、
これに対しイノベーションの戦略は、既存のものはすべて陳腐化すると仮定する。したがって既存事業についての戦略の指針が、よりよくより多くのものであるとすれば、イノベーションについての戦略の指針は、より新しくより違ったものでなければならない。イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できる。
イノベーションとは、科学や技術そのものではなく価値である。組織のなかではなく、組織の外にもたらす変化である。イノベーションの尺度は、外の世界への影響である。
本家マネジメントもそのうち読んでみようかと思いました。