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北海道の大学教員/情報科学研究者の日記

宅配便の荷物の中に車の鍵と家の鍵を入れてしまった

f:id:yumu19:20160916125810j:plain ※写真は昼に食べたラムチョップ。内容とは全く関係ありません。

何が起きたか

  • 2泊3日の出張の帰りの出来事
  • 出張にはリュック+ボストンバッグで出かけてて、最終日の朝にボストンバッグの方は自宅宛に宅配便として送った
    • これは結構よくやる。特に最終日に用事がある時には。¥1,000ほどなので、コインロッカーの値段ににちょっとプラスするくらいの感覚。
  • 送ったボストンバッグの方に車の鍵と家の鍵を入れてしまった/(^o^)\

どうしてこうなったか

出張初日に、リュックが壊れてしまった。

すぐ直せそうにもなく、このままだと出張中にとても困るので、替えのリュックを購入。

壊れたリュックから新しいリュックに、PCや充電ケーブルなどの出張中に必要なものを移す。このときに鍵を壊れたリュックに入れっぱなしにしてた!!そして最終日の朝、壊れた方のリュックはボストンバッグに詰めて、ボストンバッグを宅配便で送る。こうして鍵を送ってしまったのだ。気づいたのが、小松空港(家の最寄りの空港)について駐車場に向かう途中にリュックから車の鍵を取り出そうとしたとき。つまり鍵が必要になるまで全く気づかなかった。

対処法

  • 家のスペアのキーを配置していなかった(全て家の中に置いてある)
  • 車のスペアキーは家の中にも無し
  • 職場か大学にいけば一晩越せるけど、公共交通機関はなく(バスが1日1本とか。ちゃんと調べてない)、仮にタクシーを使ったら¥6,000くらい。
  • 荷物は翌朝には届く(翌日午前中の時間指定で送ってるので)

まず、ヤマトのウェブで伝票番号を入力して現在の位置を追跡。東京→石川の輸送中っぽい(今朝出したのでそりゃそうですよねー)。てことで、おとなしく今晩はホテルに泊まり、翌日に荷物を回収する作戦。

次に、ヤマトに電話して相談。もともと自宅宛だったけど、自宅に送られても受け取れないので、最寄りの配送所留めに変更してもらう。ちなみに、伝票はもらったらすぐ捨てることが多いのだけど、今回はたまたま捨てずに持ってた。伝票無いと追跡できなかったかもしれないので、運が良かった。

(現在ホテルでこれを書いている。翌朝に無事回収したら追記)

今後の対策

家のスペアキーを家以外のどこかにおいておく。10年近く前に、家の鍵を失くしたことがあって*1、それ以来家のスペアキーを家以外に置いておくようにしてたんだけど、最近は油断してて今の家に引っ越してからはスペアキーを家以外においてなかった。。。

ちょうど、そろそろAkerun買おうかなーと考えていて、Akerun買うなら万が一の時を考えて家の鍵をどこかに置かないとなー、と考えてたところだった。そもそもAkerunあればケータイ失くさない限り家に入れるし。Akerun買おう。

スマートロックロボット Akerun 630015

スマートロックロボット Akerun 630015

まあでも、家の鍵をどこか(たとえば職場)においてあっても、そこまで移動と、さらに家に帰る移動手段がほとんどないので、結局同じようにホテルに泊まったかもしれない。

余談

iPhoneのSIMの今月の使用容量を使い切ってしまい、まともに通信できなくなってしまったので、荷物追跡やヤマトの営業所の場所を調べたりするのがハードモードだった。10年近くぶりに空港においてある10分100円のPC使った。

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*1:このときは管理会社にスペアキーを借りた

CEDEC2016ペラコン177位でした #peracon

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今年もCEDECでペラコン(A4 1枚のゲーム企画書コンテスト)に参加しました。

結果は195作品中177位でした。初参加の一昨年は38位、昨年は26位とそこそこの順位をとってきたのですが、今回は最下位付近の大事故です。

できるまで

応募したのは、エントリのトップに貼った「Rokuring」という拡張現実ゲームです。今回のテーマは「リング」ということで、一人ブレストをしていろいろネタ出しをし、クラウドファンディングで一時期話題になったあの Ring が思い浮かびました。Ringのように指輪型ウェアラブルバイスで指先の動きをセンシングして操作を行うのをゲームに取り入れたらおもしろいんじゃないかと思い、ちょうど大流行中のポケモンGOやその元になったIngressのような街中でプレイする拡張現実ゲームのネタを詰めていきました。IngressやポケモンGOで散々言われていた「ヘッドマウントディスプレイ(HMD)でプレイればと絶対面白い」というのも取り入れてみました。技術的にも、現状のRingやHoloLensの技術を考えれば、それほど非現実的ではなく、数年後に実現してもおかしくないくらいです。

仕掛け

内容の他にペラ自体にも何か仕掛け(ペラコン自体もハック)をしたいなと思い、ゲームで現実をしたようにペラもWebへ拡張すべく、広告でよくある「続きはWebで」を取り入れてみることにしました。ポスターに検索ワードを書いて検索に誘導しつつ、実際にランディングページを作成し、検索すると本当にページを閲覧できるようにしました。

ページの作成には、 WebのGUIからランディングページ向けの1枚サイトを作成できる「ペライチ」という奇しくもペラコンっぽい名前のサービスを利用しました。

Google Analyticsも仕込んだのでアクセス数もわかるのですが、たったの8アクセス!その内、審査期間と思われるCEDEC開催中のアクセスは1アクセスで、まったく審査員に見てもらうことができませんでした。

ランディングページがあるからといって提案のネタが面白くなるわけではなく、面白い仕掛けとおもって票を入れてくれる審査員が数名いたらいいなあくらいの気持ちでしたが、そもそも検索してもらえないと仕掛けにも気づいてもらえないですね。200弱の大量のペラを審査している間にわざわざ検索して調べてもらうのは難しいということに気付かされました。

規約には違反していないはずなので失格にはならないだろうと思いつつ、失格になったらどうしようと少しドキドキしてました。*1

なぜ事故ったか

実際のところは審査員コメントを読むまでわからないのですが、自分で思いつくところの反省点を上げると

  • ゲームルールがIngressの劣化版パクリで新規性も面白味もない
  • 指輪ネタが多すぎたので、指輪という時点で興味を惹けなかった
  • 世界観(なぜ戦うのか)の記載が一切ない

あたりが思い浮かびます。ただ、この順位だと票を入れた審査員がおそらく0人か1人ということで、ほぼすべての審査員に響かなかったわけで、根本的に何かが違うんですかねー。

自分の中で「続きはWebで」の仕掛けにちょっと傾倒しすぎてたというのはありますが、「続きはWebで」が無くてもおそらくこのネタで勝負しただろうという程度には自信があったネタなので、ネタ作りに手を抜いたということでもないです。ペラの作成時間も、昨年までは2〜3時間でパワポで作っていたのが、今年はだいぶ気合入れて5時間以上かけてイラレでつくってたり。

まあでもやっぱり本当のところは審査員のコメントを見てみないとわからないので、講評出るのがとても楽しみです(開き直りではなく本当に)。50位くらいだとすごく凹んだ気がするのですが、ここまで低いと悔しさよりもなんで低かったんだろうという好奇心の方が勝るんですね。この順位だと酷評コメントばかりでしょうが、大人になると酷評される機会も少ないですし。

「失うものしかない」との呼び声が高いペラコンですが、(逃げを打つわけではないですが)自分はゲーム業界の人間ではなく失うものが特にないので、順位が低くてもペラコンを楽しませて頂きました。また来年新しい気持ちで出直して、来年こそはきちんと結果を出したいと思います。

*1:まあこの順位だと失格のほうがマシと思えるくらいなんですが

研究テーマの探し方(大学3〜4年生・M1向け)

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書きかけを下書きに保存したまま忘れて放置してました。。。 研究室に配属されたばかりの大学3〜4年生・M1くらい向けに、研究テーマの探し方について書いてみます。

ざっくり次の4ステップ。うまく見つかるまで繰り返し。

  1. 授業等で得た知識の中から興味あるキーワードを10個挙げる
  2. そのキーワードをもとに、どういう研究ができそうか、研究テーマ候補を5個挙げる(この段階で新規性のあるものを思いつくのは無理なので、すでにありそうなものでOKなので、とにかく5個絞りだす)。
  3. それぞれの研究テーマについて、Google Scholarを使って、最も近い論文を探す(似たような研究テーマが必ずあるはずなので。見つからなければ検索ワードを少し変えて検索し直す。)
  4. その論文を読んでみて、自分のアイディアとの差分(自分のアイディアの方が優れていること)か、こうすればもっと上手くいきそうというアイディアを考える。

研究ネタを思いついた場合、同じような先行研究が必ずあるので、自分が考えたネタと一番近いことをやっている先行研究の論文を探しましょう。(思いついたネタがありきたりだからというわけではなくて、世の中のどんな研究ネタにも必ず先行研究があるし、人間が思いつくことは大抵過去の誰かがやってます)

1ネタについてGoogle Scholarを使って論文探し2時間・論文読み2時間として半日くらいあればできるはずで、丸1週間くらいかければ先行研究調査を大体終えられるはず。

その先行研究を踏まえたうえで、既存研究に対して差分が出せそうなネタを選ぶといいんじゃないかな。または、どうやればいいかは未確定だけどこれをやりたい!という情熱を持ってできそうなネタが見つかればそれでもよいし。

1ネタに絞ったら、国内研究会→国際会議→査読付き論文投稿という研究のステップ(分野によって異なります)を一通り体験できるといいですね。国内研究会だけで終わっちゃうと英語の論文が残らないので、世界的には何もやってないことと変わらないので、どんなネタでも国際会議まではやらないともったいない(ブーメラン)。

社会人博士に進学しようとしている人へ

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自分の周りで社会人博士に進学した人・しようとしている人が増えてきたのでちょっと書いてみます。本当はこういうのは自分が修了したあとに書いたほうが説得力があると思うのですが、それ*1を待ってるといつまで経っても書けないので。

ちょうど最近出てた

というエントリもすばらしいので、こちらとそのリンク先のエントリも合わせて読むといいと思います。

本当に社会人博士がベストな選択か?

いきなりですが、社会人博士として会社に勤めながら学位を取る以外にも、休職や退職をして学位取得に専念するという道もあります。同然メリットとデメリットがあり、どちらがベストな選択なのかは状況によって異なりますが、そういう選択肢もあるということを頭において一度きちんと考えてみてはどうでしょうか。これについては以前にまとめました。

本当に本当に本当に時間がない

フルタイムでも上手くいけば3年かけて修了(上手くいかないともっとかかる)というものを、仕事以外の時間(夜と土日)しか使えないという縛りプレイをやっているので、当たり前ですが本当に時間がないです。仕事以外の多くの時間を研究に割り当てる必要があります。研究のためにすべて我慢するというのはストレスが溜まって良くないとおもいますが、ある程度の取捨選択は必要です。直近数ヶ月くらいの自分の行動を振り返ってみて「何に時間を使っているのか」「どのくらいの時間を研究活動に割けそうか」「絶対に妥協できないものは何か」を見積もってみると良いとおもいます。ちなみに僕は、「社会人博士入学後は飲みに行く頻度を減らして研究に励もう!」と考えてましたが、もともとそんなに頻繁に飲みに行くような人ではないので、この決意は意味ありませんでした。自分の行動を把握するところからはじめましょう。

修了要件をきちんと把握する

ほとんどの博士課程で、査読付論文や国際会議の研究発表業績がいくつ以上あれば博士論文審査に進めるという修了要件が定められていると思います。例えば、JAIST情報科学研究科は査読付き論文誌論文1つ、査読付き国際会議1つ*2と言われています。ただ、こういう修了要件が明文化されてるのを他大も含めて見たことが無く*3、研究科や専攻や研究室の内規(暗黙の了解)となっているようなので、教員や大学院生に確認しましょう。

スタートダッシュはフライングで

入学時の面接にてどういう研究テーマについて研究するか話すと思います。この時点ではまだざっくりとした研究テーマで、詳細は入学後に指導教員と詰めるというケースが多いと思うのですが、上述のとおり時間がないので、入学前にできるだけ詳細に具体的に研究テーマについて詰めておいたほうが良いです。

現状どこまで研究されているか把握しないと研究テーマを立てようがないので、まずはとにかく論文を探して読むことから。最初は、興味があるキーワードでGoogle Scholarで検索するか、カンファレンスのプログラムから気になるタイトルをピックアップするのが良いとおもいます。気になった論文が古い場合には、Google Scholarの「引用元」を辿って行くと最新の研究がどのくらいのものなのか見えてきます。論文は基本的に有料で、大学で一括契約していて大学のネットワークからアクセスすると無料で読めるようになってますが、著者がPDFを公開しているケースも多いです。研究テーマの探し方について別エントリを書きました(大学3〜4年生・M1向けですが)。

ピンポイントな研究テーマまでは決められなくても、やりたい研究テーマに関するトップカンファレンスやメジャーなカンファレンスにどういうものがあるのかくらいまでは把握した状態で入学したいですね。例えば、情報系では AMiner の Conference Rank でトップカンファレンスを調べることができます。

トップカンファレンスが何かわかっていると、先行研究調査をするときに調査対象をまずトップカンファレンスに絞ることができるので調査しやすくなります。また、同じ分野の人が多く参加する国内学会は何なのか、入学後に一番最初に発表する研究会はどれに目標を定めるのかまで見えてくると、入学後の研究の流れとタイムスパンが想像しやすくなると思います。この辺は研究室の色というのもあると思いますが。

入学前にエンジンをどれだけ暖めておけるかが、研究をスムーズに進められるかどうかの鍵となります。あっという間に時間が過ぎてしまうので、最初から全力で(ただしバテないよう無理のないペース)で行きましょう。

博士号のとり方 学生と指導教官のための実践ハンドブック

博士号のとり方 学生と指導教官のための実践ハンドブック

なぜあなたの研究は進まないのか?

なぜあなたの研究は進まないのか?

  • 作者:佐藤 雅昭
  • 出版社/メーカー: メディカルレビュー社
  • 発売日: 2016/07/08
  • メディア: 単行本

*1:2017年12月に修了したいという思いを持っています。

*2:情報系では、国際会議が査読付き論文と同等かそれ以上に評価される

*3:公開されている事例があれば教えて下さい