会社員を辞めて学振をとるということ - 日記なんで。 を読んだ。
いま自分は社会人博士やってるけど、会社辞めて博士課程に通うことも考えてて(そのときのことは下記エントリを参照)、もうひとつの選択肢を取った場合の世界を覗き見ているようで面白かった。
で、いま振り返ってみると、やっぱり社会人博士ではなく会社辞めて学振か何らかの奨学金をもらいながらフルタイムの学生としてやって、3年以内の期間で研究にみっちり専念してしっかりDを取る方がよいのかもなあ、などと考えている。フルタイムなら研究に使える時間が増えるのでD取得期間が短くなり、D取得後の進路の選択肢が広がる。どちらが正解というのは無いのだけど、いまもし20代くらい*1で「退職して進学」or「社会人博士」で悩んでいる人がいるなら、あるいは入学を決める前の自分にアドバイスするなら、会社を辞めるのを薦める気もする。まあ、完全に結果論ではあるのだが。
そう考えると社会人博士は金銭の自由もありつつ(職場の理解が得られれば)身体の自由ももらえて研究テーマの自由もある程度手に入る、割といいとこ取りなのでお薦め
— TJO (@TJO_datasci) 2015, 9月 29
↑これ、自分もそう(社会人博士はいいとこ取りできると)思ってたのだけど、全てのリソースを注いで短期間でスパっと取ってしまうというのも選択肢としてアリと思うようになりました。
それぞれのメリットをまとめるとこんな感じでしょうか。
社会人博士
- 給料がもらえる/学振より高い
- 生活面での精神的負担を軽減
- D取得後の就活が不要
会社辞めて進学
結局は、職場環境や業務内容が学生の研究と両立しやすいかどうか、そしてキャリアプランをどうしていきたいかによるのかな。
あと、自分の場合、在学中も転職を繰り返しているのですが、仕事が変わると研究との両立の仕方*3も変わるので、全くオススメしません。研究以外の不確定要素は極力減らすべき。いろいろと転々としたおかげで、いまはとても恵まれた環境で取り組めています。ここにたどり着くのに5年を要した・・・。フリーランスで仕事をやっていたときもあり結構大変でしたが、そんな中、きちんと両立してDを取った方もいます。素晴らしい。
以上、もし社会人で博士号取得を検討している方がいたら、ご参考まで。
P.S.
宣伝ですが、JAISTでは学振以外にさまざまな奨学支援プログラムがあり、多くの学生が財政的支援を受けられます。寮も月12,540円と格安で入れます。