@kei_kinoshita くんのツイート
カヤックさんについて書かれた「矛盾の経営」を読んだ。会社概要、沿革、採用募集要項を膨らませて、代表の柳澤さんインタビューを一冊の本にまとめた感じ。最後の方に出てくるIPOに関する情報が興味深い。
— Keiさん (@kei_kinoshita) 8月 4, 2012
でこの本を知って、読んでみたらすごく面白かった。
- 作者: 古井一匡
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2011/11/24
- メディア: 単行本
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(題に「矛盾」って入っているのが嫌なのだが。別に矛盾してないし。)
カヤックと言えば、サイコロ給 (給料日にサイコロを振って、出た目によって給料(の上乗せ分)が決まる) 等のユニークな制度が有名だが、それらの制度はただ単に注目を集めるためではなくて、
人が人を評価することには限界がある、というのが創業時から一貫した僕の持論であり、カヤックにおける人事評価の前提です。リーダーなどの目に映るメンバーの姿は、その人間のごくごく一部に過ぎない。その一面だけで業務の適性を正しく判断したり、昇給や昇格を公平に決めたり、ましてや潜在能力を見極められる、と考えるのは傲慢ではないでしょうか。
という考えのもとで作られているのだ。これを知って、めーーっちゃ感動した。
サイコロ給は
サイコロ給に込めたのは、人間が人間を評価することには限界がある、というメッセージです。人間同士であれば好き嫌いもあれば気分もある。それでも、会社としてやっていくために人事評価はしなくてはならない。サイコロ給は、会社の評価にはそうした曖昧で不条理な部分もある、ということを毎月1回全員で認識するための、言わば”儀式”なのです
だし、カヤック流・360度評価(いろんな人が評価をする、評価者の評価もつく、評価して欲しいひとを選べる)、スマイル給(良い点を褒める)、拳給(改善点を伝える)などの制度も、人が人を評価する限界の中でいかに制度として上手くやっていくか考えられて生み出されたのだ。
そうそうそう。人の評価ってものすごく難しいし、コストかかるし、大変なんだよ。
というか、評価は一律 or 運ゲーで、でも全員そこそこの待遇だから不満は出ない、みたいな少し前までの日本企業的な評価制度の方がおかしかったんだよね。まあ儲かってたからこそ成せた業なのだが。
その他にも、
クリエイティブを重視しながらスケールも追求することは、難しいからこそチャレンジし甲斐があって、達成できたら世の中に大きなインパクトを与えるはず
レイアウトや内装については、社内にオフィス担当委員会を設け、デザイナーを選びました。選定基準はその分野で一流と言われるデザイナーであること。一流の方との仕事はこちらにとっても刺激になります。
など、(自分がいる会社の n 年後ともリンクして)読んでてすごくワクワクする本でした。