- 作者: 葉田甲太
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/12/01
- メディア: 単行本
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Amazon の商品紹介より。
医大生の甲太は受験勉強をして大学に入ったものの平凡な日常に疑問を抱いていた。そんな彼が、「150万円を寄付してもらえれば、カンボジアに小学校が建つ」というパンフレットを偶然見かける。これだ、と感じた甲太は、仲間を募り、クラブでのイベントを企画して、150万円の捻出をはかろうとする。それと同時にカンボジアにも出かけ、エイズや地雷除去などの過酷な現実に触れ、自分たちとのダメさ加減と正対することになる。けっしてきれいごとだけではない、彼らの行動は読む者に元気を与えるものとなっている。とにかく笑って泣けて考えさせられる青春のノンフィクション。
まず、タイトルがすごくいいと思った。世界を変えることなんてそう簡単にできるものではない。でも、何もしなければ何も起こらない。世界を変えることができなくても、誰かの役に立つかわからなくても、自分が何ができるかを考え自分のしたいように動き始めることが大事。そういうメッセージと受け止めた。
内容は、カンボジアの、特に地方部の生活の様子が詳細に書かれていて、興味深い。そして、彼らが実際に現地を見たときの気持ちがストレートに書かれていて、とてもよく伝わってくる。
また、これだけのことをやるとなったら大学など放ったらかしにしてしまいそうなものだが、きちんと大学や進路を最優先で考えて行動していたところが、さすが医学部生なのだなと感心した。
9月には映画『僕たちは世界を変えることができない。but we wanna build a school in cambodia.』が公開される。映画も見てみたい。向井理さん初主演なのできっとその頃には注目されるだろう。