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yumulog | 社会人博士の日記

はてなブログに引っ越しました / 石川県に引っ越しました

誰もが研究する時代の到来〜野生の研究者について講演しました #smips湯村

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@ さん撮影

2014年6月14日(土)に政策研究大学院大学で開催された第12回Smips・研究現場の知財分科会にて、「誰もが研究する時代の到来 〜これからの未来をつくる「野生の研究者」の生態に迫る〜」というタイトルで講演しました。ニコニコ学会などでいろいろ一緒にやっている山田P( @ )が幹事の講演会です。

40名ほど?の方に参加して頂き、また、講演後に行ったディスカッションも大変盛り上がりました。動画や写真も撮影して頂き、皆さんありがとうございました。

資料はこちら

動画はこちら。タカイ( @ )さん、ワタナベ( @ )さん撮影。

興味持った方には動画の方をぜひ見ていただきたいのですが、90分もあるので、概要を下記にまとめました。

自己紹介

*これとかみてください http://yumulab.tumblr.com

ニコニコ学会β

  • 第1回〜第6回までの全て、外(スポンサー、発表者)と中(運営委員、座長)から関わってきた。
  • ニコニコ学会βにおける「野生の研究者」とは

「生まれながらに研究者」という意味である。従来から「在野の研究者」という言葉があるが、これは職業としての研究者ではない人を意味する。しかしもともと研究者とは、職業というよりも生き方であり、常に探究心を忘れずにいる人を意味する言葉であるはずだ。そこで、プロ・アマという区分を無視し、生き方としての研究者を選んでいる人を「野生の研究者」と呼ぶことにした。

江渡 浩一郎 『ニコニコ学会βを研究してみた』

野生の研究文化ができるためには?

  • 馴染みのない方もいるので、既存の学術研究文化についておさらい
  • 学会:自己の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討論議する場
  • 論文:研究結果をまとめ、学術雑誌に投稿する文章。先行研究の事例を挙げ(引用 / 参照)、そこからの進歩(差分)を記述する。
  • 査読:投稿した論文を雑誌に掲載してよいかどうか判断する。査読は他の研究者が行う。
  • 引用:既存の論文を先行研究事例として提示する。被引用数が論文の質の指標のひとつとなる。
  • アマチュア研究者が活躍する分野として「天文学」「民俗学」「ものづくり(Makers文化)」がある
  • Makers文化では、Maker Faireという「発表する場」(学会に相当)がある

IT界隈の文化

  • IT(ソフトウェア開発)の文化が、野生の研究文化を形成するためのヒントになると思っている
  • ITでは「野生のエンジニア」が大活躍
  • 世の中の優れたソフトウェアはオープンソースで開発
  • IT勉強会文化
    • 自主的な勉強会が(IT勉強会カレンダーがもはや使いものにならないほど)頻繁に開催されている
    • 1人5分程度話すLT(ライトニングトーク)が恒例
    • LTが「自分も今度何か作ったり調べたりして話そう」というモチベーションになる
  • GitHubのFork、Pull-Request、Starの仕組みが研究プラットフォームにも生かせるのではないか
  • IT界隈の文化はすごくうまくいっていると思う。それは「エンジニア人口が多い」「業務と直結する」「車輪の再発明を嫌う文化」による。

まとめ

  • 「コミュニケーション」の場(学会/勉強会)と、「アーカイブ」の場(論文/GitHub)が、野生の研究文化に必要
  • IT勉強会のLT文化は研究会にも取り込めそう。GitHub相当のものはどうやってつくる???
  • 大学や研究所以外でも研究をやってもよい。人類は多様化していく。

皆違っていい。なぜなら、多様性は善だから。多様性があると、種として強くなる。ホモサピエンスとして、強くなる。生物でも言えることですが、全ての個体が同じDNAを持っていたら、天変地異が起こった時に皆死ぬ。けど、多様性があるからこそ、生き残る個体が出てくる。その個体のDNAがその種のベースとなって、受け継がれていく。だから、違うことはいいことなんです。

仲 暁子 じぶんにぴったりの働き方を、シゴト3姉妹で考える 〜ライフワークとライスワーク〜 前編 - Wantedly 航海日誌

  • 研究ってもっと「趣味」として認められてもいいのでは。プログラミングが趣味として認められているように。
  • 人々に科学が根付くには、サイエンス・コミュニケーション活動(専門家の知識を広める)だけでは限界があり、市民(いわゆる研究者以外の人々)が積極的・能動的に関わるようにならなくては。
  • なヲタさんのこのツイートで締め

*1:ニコニコ学会βを見たことのない方のために「百聞は一見にしかず」ということで第5回マッドネスの凹さんの発表を上映