問題
- 前提
- 人間の身体的機能は現在のものと同じであるとする。なお、認識は変わっていてよい。
- 大学生が期末テスト受験者であると考える。つまり、体と脳の成長はすでに終わっているものとする。
- 受験生および出題者、監督者(もしいるならば)、採点者の全員は電脳化されているとする。
- 電脳を除く、義体の能力は受験生および出題者、監督者(もしいるならば)、採点者の全員が同じと仮定する。
- ネットワークには受験生および出題者、監督者(もしいるならば)、採点者の全員がつなげられるものとする。
- 基本的には出題者、監督者(もしいるならば)、採点者の方が受験者よりも金銭的コストを自由にできるものと仮定する。
- 標準的な(教科書的な)知識は、ネット上に存在すると仮定して良い。
- 現在において秘密として扱われている情報は、この世界においても同じく秘密として扱われる(この世界における秘密を保持できる技術で守られている)。
- 技術的および時代的必然性を説明できる限り、未知の技術および理論を導入して良い。
- 問1:この世界における学力とはどのように定義されるか?また、その理由は何か?
- 問2:問1で定義した学力を育てるための授業はどのような特徴を持つか?また、その理由は何か?
- 問3:その授業における期末テストとは何をどのように測定するものであるのか?また、その理由は何か?
- 問4:その期末テストはどのように実施されるものであるのか?また、その理由は何か?
- 問5:その期末テストにおいて、どのようなカンニング行為があり得るか。また、その行為が成立するのはなぜか?
脳に記憶することの意味が薄れてきている昨今、こういうこと考えますよねー。面白そうだったので考えてみた。
攻殻機動隊まだみてないのでちゃんと前提を解釈できていないかもしれないが、
- 外部記憶領域に少ないコストでアクセス可能 = 今の Google 検索がもうちょっと便利になった
程度の未来を想定。今とあまり変わらないかも。
問1:この世界における学力とはどのように定義されるか?また、その理由は何か?
問題の解に辿り着く早さ。
問2:問1で定義した学力を育てるための授業はどのような特徴を持つか?また、その理由は何か?
まず、学力を育てる = 問題の解に辿り着く早さを向上させるということは、良い知識体系 = 良いキャッシュシステムを構築することだと思う。
OS だと、SRAM(L1キャッシュ/L2キャッシュ), DRAM, ストレージ(SSD/HDD) の順で検索が早くなるので、アクセスの多い情報はできるだけ SRAM に保持しておけるのが良いキャッシュシステム。
同様に、人の脳にアクセス数の多い情報を保持できるような、良いキャッシュシステムを構築するようになることが、授業の目的となる。
じゃあ、どのような授業をすればいいかというと、うーん。。。記憶の詰め込みという作業が省けるという以外は、本質的には今と変わらないのかも。
問3:その授業における期末テストとは何をどのように測定するものであるのか?また、その理由は何か?
「問題の解に辿り着く早さ」が学力なので、問題を提示し、回答までの時間を測定する。
例えば、
という問題を、背景知識のない状態で出題する。「陽子とは何か」「サイクロトロン振動数とは何か」を検索させて解に辿り着かせる。
情報自体のカテゴリにはそれほど意味がなくなるのかもしれないので、「理科」とか「社会」の区分はなくなるのかも。
あと、ちょっとずれるけど、授業中の行動や学習の履歴は全部記録されるようになるはずなので、期末テスト(学力を測定する機会をわざわざ設けること)自体なくなるのでは。
問4:その期末テストはどのように実施されるものであるのか?また、その理由は何か?
「どのように」がわからなかったのだけど、入出力インタフェース(今は紙と鉛筆)がどうなるか、ということですかね。
しばらくは PC ベースのデバイスでしょう。PC よりも優れた入出力デバイスが出るまで時間がかかりそうなので。
問5:その期末テストにおいて、どのようなカンニング行為があり得るか。また、その行為が成立するのはなぜか?
今と同じで、人の回答を盗み見ること。セキュリティをしっかりやれば防げそう。というか、期末テスト自体なく(ry
おわりに
脳に記憶することの意味が薄れてきているので、攻殻機動隊の世界を待たずとも、今すぐこういうふうにしていけばいいのでは。
問3は、「自分が就職試験の面接官だったらどういう試験をするか」と以前から考えていたもの。人によって結構違うし、実際ググリ力は仕事すすめる上で大事。