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北海道の大学教員/情報科学研究者の日記

人生は育成ゲーム

世界はロールプレイングゲーム - Chikirinの日記 に便乗して。

過去ハマったゲームの中で、今振り返ると最も「これはやっててよかったなぁー」と思うものは、パワプロ(実況パワフルプロ野球)の、サクセスモード*1

実況パワフルプロ野球2011決定版

実況パワフルプロ野球2011決定版


サクセスモードとは

実況パワフルプロ野球3』から登場した選手育成モード。「野球」部分と同じくパワプロの看板モードである。アドベンチャーゲーム形式でゲームが進行し、野球の練習や試合で好成績を挙げることによってキャラクターの能力を上げていく(一部作品では通常練習部分を省き、主に試合を行い勝ち続けることで経験点を稼いで能力を上げるシナリオもある)。しかしスカウト(プロ編では監督)から一定以上の評価を得られなかったり、再起不能の怪我になった場合などにゲームオーバーとなり、その育成データは原則破棄されることになる。

主人公は高校、大学、社会人、プロなどの野球チームに所属しており(シリーズにより設定が異なる)、ただ練習するだけではなく恋愛・人間関係、怪我などの様々なイベントを経験する。


これ、まさに人生のシミュレーションだよなぁ、って思う。当時(中学生)は、そんなことはもちろんまったく意識してなかったけど。どういう点が人生と似ているかというと

  • 時間が有限である

1週間が1ターンとして進められ、3年間で終了。その限られた時間を使っていかに育成するかというシステム。人生も、その限られた時間を使っていかに過ごすかというシステム。

  • 育成方針・目標を自分で考える

全ての能力が高い選手を作れればそれに越したことはないのだけれど、上記の通り時間的制約の中だと伸ばせる能力は限られる。バランスのとれた選手を目指すのか、ホームランバッター等一点秀でた特徴をもつ選手を目指すのか、自分で考えて自分で決めることになる。何を目指してもOK、決めるのは自分次第。

  • スケジュールを立てる

プレイヤーは、毎ターンで「ダッシュ」「筋トレ」等の練習メニューからひとつを選択する。練習をこなす条件によって特殊能力が身に付いたりするので、方針通り育成するためにはある程度中長期的な視点を持って練習計画をスケジューリングする必要がある。

  • トラブル等に応じてスケジュールを修正する

スケジュールを立てたらその通りに進めればいいというものでもない。例えば、イベントが発生してコーチの評価が下がってしまったら、放置して後で取り返しの付かないことになるかもしれない。その際には、リスクを回避するため、練習予定を遅らせてでもコーチの評価の回復を優先するといったスケジュールを修正したりする。「急な仕様変更がっ!」「PCがクラッシュした!」という現実世界の不慮のトラブルに見舞われても対処できるようになるでしょう。た、たぶん。。。

  • 休息も大事

休まないで練習ばかり続けると、いつか怪我する。

  • 人からの評価が高いといろいろ進めやすい

コーチの評価が高いと試合に出やすくなる。試合に出て活躍すると、能力も上がるし、評価も上がってさらに試合に出やすくなるしで、好循環が生まれる。逆に評価が低いといろいろ邪魔され練習を予定通りにこなすことができなくなる。それに最終的に、能力は十分高くなっていても、監督、コーチの評価が悪いとゲームオーバー。むむむ。。。

  • 想定していなかった方向へ進んでいることがある

パワー系の選手にしようと思っていたのに、イベントによっていつの間にかスピード系の能力の方が高くなっていて方針転換してスピード系の選手に育てるとか、当初の予定と違う方向に進んでいくことがある。人生も自分の意図しない方向にどんどん進んでいくし、それが楽しい。

  • 結局運次第なところもある

途中まであまり能力が高くなくても、イベントによって(ダイジョーブ博士に能力上げてもらって)急に魅力的な選手になるかもしれない。逆にどんなに順調にいっても、途中でランダムに発生する交通事故等のアクシデントに見舞われると一気に厳しくなる。場合によっては詰む。


具体的に何か役だっているかと考えると微妙だけど、人生について考える時に、単純化して考えるためにパワプロサクセスモードが参考になっているかもしれない。

*1:自分がやっていたのは '96, '97 あたりなので、今のサクセスモードは当時から変わっているのかもしれないけど。。。