yumulog

北海道の大学教員/情報科学研究者の日記

2011年を振り返って

いやあ、2011年の頭には、こんな1年になるとは思いもよらなかった。転職の話すら具体的には考えていなかったのだから。2011年がまだ1年しか経ってないなんて信じられない。2011年になってもう2〜3年くらい経った気がする。また、2011年はいろんなイベントに顔を出していろんな方と知り合った年だったけど、その方々と知り合ってまだ1年も経っていないなんて。


年の頭に 2011年 というエントリを書いていたのですが、その中では2011年に

  • アウトプットを行う
  • 自分が持っている価値観をぶっ壊す

という2つの目標を据えていました。

アウトプットを行う

Twitter で思ったことを書きなぐるだけではなく、blog で思考回路を道筋立ててしっかりとアウトプットする。まだまだ書き足りないことは山ほどありますが、去年よりは投稿数も増えたし、節目節目ではきちんと書けていたかなと思います。
それから、自分が書くべきエントリとそうじゃないものの優先度もうまく振れるようになってきたかなと思ってます。たとえば、世の中の一般的な事象に対する考え方なんかは

だったり、研究生活のことだったら

に質の高いエントリが蓄積されているし、次々と更新される。自分にはこれほど質の高いエントリは書けないし、読者にとってもこれらのエントリを読んだほうがいいと思うのでわざわざ自分が書くまでもない。もちろん自分で書いてもいいし、書き続けることによって質も高まっていくのだろうけれど、せっかく自分の人生の貴重な時間を使って書くなら、自分しか書けないエントリを書いて、人の役に少しでも立ちたいと思う。自分しか書けないエントリをつくりあげるほどの文書力や分析力は残念ながらまだまだ持ち合わせていないので、今は自分の立場 (ベンチャー、転職、社会人学生 etc...) を利用して記事の対象を絞って自分にしか書けないことを書きたいし、これからもしばらくはそうしていきたい。
そんな風に考えてた1年でした。

自分が持っている価値観をぶっ壊す

いろんな方々に出会ったり、フィリピンに行ったり、異動を経験したり、転職したりで、価値観が変わったかどうかはともかく、とにかくいろいろな経験をすることができた。

1年前と今の変化という意味では転職がものすごく大きいのだが、転職による環境変化の影響もさることながら、転職活動において「自分が何をやりたいか」を考え抜いたことも今の変化に影響していそうだ。いわゆる「自己分析」というやつか。自己分析って新卒の就活の時にやったきりという人も多いかと思いますが、学生しか経験していない時の分析と企業を経験してからの分析は変化して当然なので、定期的に行うのが望ましいですね。

あと、転職の前後でいろんな人に「いつから辞めようと思ってたの? どうして辞めようと思ったの?」と質問され、大企業を辞めてベンチャーに転職しました にも書いたとおり
に答えました。

いつから
いつ、というのは大元を辿ると「会社に入る前から」ということになるでしょうか。新卒の就活のときから、ひとつの会社にずーっと勤めるというのはあまり考えていなくて、いくつかの会社を見てみたいなあとは漠然と考えていた気がします。ただそれが入社1年後なのか5年後なのか20年後なのかはとくにイメージしてませんでした。学生の時は「就職後のことは就職してから考えよう」と思って研究に没頭する作戦をとったので、転職についても就職してから考えればいいかなと思っていました。

どうして
先述の通り、学生のときからなんとなくいつか転職するだろうと思っていたのですが、それは「せっかく一度しか無い人生なので、ひとつだけではなくいろいろな組織や立場を経験して、人生3〜4回分くらいの体験をして楽しみたい」という考えが根底にあるからだと思います。ピザとかカレーとかで「ハーフ&ハーフ」ってありますよね、いろんな味を楽しめるという。あんな感じです。

ただこのようなことを話す度に、相手にうまく伝わっていないような違和感を覚えた。最初は説明の仕方が良くないのかと思っていたけれど、そのうちだんだんわかってきたのが、皆、「転職するからには、相当なきっかけや決意があったはずだ」という前提のもとに上の質問を投げかけているということ。一方、自分にとっての転職は上記の通りそれほど大きな決意を持ってした行動ではない。なので質問してくれた方からすると少し物足りない回答なのかもしれなくて、ここがちょっとした温度差になっているのだなあと。

カレンダー

なんとなく時系列で並べてみて、「本当にいろいろあったなぁ」としみじみと振り返る、主に自分用メモ。

1月
2月
3月
  • 「海外で働く!」イベントに初参加していろんな人と出会う
  • 川崎の職場、最後の月
  • 地震
    • 職場が徒歩圏内なので何の問題なく帰れた。夜まで停電してたけど。
  • 学会準備→学会中止(´・ω・`)
    • 研究所所属の最後のお仕事だったのに不完全燃焼。。。
4月
  • 研究所から事業部に異動
    • 突然の異動ではなくて、「最初の3年間は研究所、その後に事業部へ」と採用時から決まっていた想定通りの異動(とはいえその時になってみないとどうなるかはわからなかったけど)。
  • 川崎から青梅へ引越し
    • 引越し歴も多いし、引越し休暇も取ったのでもう余裕だぜーと思っていたら引越し日付近に風邪を引いてエラいことに。。。
  • 大学院の授業開始
5月
  • 今年度中に転職することを決意して転職活動を再開したのが確かこの頃。
6月
  • 仕事の他に大学院の授業・レポートと転職活動とでヒーヒー言ってるのがこの頃。
  • 転職活動を始めたが、いろいろ考えていると自分が行きたい企業がどこなのかわからなくて悩む。自分がやりたいことは何なのか、将来的にどういうキャリアを歩んでいきたいのか、いろいろ考えた。結果、以下のような考えに至り、幸いにも行きたい企業がいくつもみつかった。

これまで大企業にいたので、次はもっと新しくて規模の小さくて動きの速そうなところへ、と考えました。

大学の研究と両立しようとすると、企業の研究所がまず浮かびますが、研究所をもつ企業となるとそれなりに大規模なところに限られてしまうため環境の変化も少ないし、そもそも自分に大企業の研究所に移れるだけの業績もないので、難しいだろうなと考えていました。

なので、研究と直接結びつくようなことは難しくとも、自分が興味を持って取り組めることと、アイディア次第で研究と結び付けられそうな仕事に携われそうなところを探して行きました。今はどんなことでも経験になるし、今後どう結びついていくかわからないので、あまり業務や業界で絞らずに広めに見たと思います。

  • 自分ではweb・アプリケーション系の企業しか思い浮かばなかったのだが、転職エージェントの方からは車系の研究開発職、HEMSの研究開発職、ゲーム機メーカーなど自分の興味と合致する企業をいろいろと見つけてくれて提案してくださった。転職活動は様々な業界や企業を知ることができて、時間さえ許せばとても有意義な経験だ。
7月
  • 希望の企業に一通りエントリし、ついに面接開始。
    • いよいよ本格的に転職活動開始だー、と思ってたら、最初の面接を受けてから1週間以内にあっさり決まった。
  • 上司に転職の意を伝える
8月
  • 大学院の研究室のゼミ合宿
    • 指導教員以外の研究室メンバとは初顔合わせ。JAISTへも初めて訪問。
  • 同僚に転職を報告
    • すごく驚かれた人と、「あぁ、やっぱり」という反応の人に二分されてたのが面白かったw
  • 節電による夏季休暇長期化と年休消化とで、31日中20日が休みという驚異的な月。
9月
  • フィリピンへ語学留学 yumu19 のフィリピン留学中のツイートまとめ - Togetter
    • いい経験だったけど、直前(出発の2週間前!)に思い立ったこともあって1週間しかいられなかったのがちょっと心残り。
  • 青梅から武蔵小山へ引越し
    • 1年に引越し2回はしんどい。。。
  • 情報科学若手の会に参加していろんな方に出会う 情報科学若手の会に参加してみて
    • 修士まで異分野だったので情報科学系の方々とたくさん知りあえて本当にいい経験になった。
    • あといままで未踏って雲の上の存在だったのだけれど未踏関係者がゴロゴロいたりしてなんというかいろいろ刺激になった。
10月
  • 転職
  • 大企業を辞めてベンチャーに転職しました という記事を id:Chikirin さんの 「退職挨拶メール」を共有しよう! - Chikirinの日記 に載せていただいた。もともと退職しましたというエントリは書こうと思っていたが、辞めたばっかりのこのタイミングでこの企画とはなんという俺得。もう少し経ったころに落ち着いてまとめたいという気持ちもあって少し迷ったけれど、多くの方に読んで頂きたかったので企画に乗っからせて頂くかたちで慌てて記事を執筆。結果、一日に約5000といういままで見たこともないアクセス数に。
11月
  • あくせく働く
    • 初めての経験ばかりでいろいろ大変だけど楽しい
12月


こんな感じで、あっという間に駆け抜けて、振り返ると盛りだくさんの一年。

なんかあまりまとまりないけど、自分のためのメモ書きということでご容赦。
では、皆様良いお年を!