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北海道の大学教員/情報科学研究者の日記

twitter で「空気を読む」のは難しい


っていうか無理。人によって見てるタイムラインが違うんだから。

地震発生後のタイムラインの雰囲気

地震発生後しばらく(2〜3日?)、「地震以外の事はツイートするな!」という雰囲気がタイムライン(以下、TL)から漂ってきた。少なくとも自分の TL からはそう感じた。実際に、「重要な情報が埋もれてしまうので、必要な情報以外はツイートを控えるように」といったツイートも何度が目にした。


地震後しばらくはそんな感じだったのだが、TL 上にごく日常的なツイートを目にした。そのツイートをしたのは関西の学生の方だった。私はフォローしている関西の方が少なかったので、地震一色な TL の中で目立ってしまう形になってしまった。しかし、関西の方が多い TL 内ではごく普通なものだったのかもしれない。


また、自分自身も、地震直後に名古屋にいたこともあり、わりとお気楽な内容のツイートをしたことがあった。そして、投稿後に TL を見返すと「あ、ちょっとKYだったかな」と思い、直後に削除した。

「空気を読む」とは

「空気を読む」とは、状況を把握し、状況に即した発言や行動をする(あるいはしない)こと、だと考える。


twitter では、自分の TL には自分がフォローした人のツイートが表示される。人によって見ている TL が異なるということになる。人によって異なる状況で「空気を読む」というのは無理なんじゃないだろうか。


もともと、twitter の TL には、各々の好き勝手なツイートが並んでいて、そこに雰囲気や空気というものは感じていなかったのではないか。それが、TL が地震一色になってしまったことで、あたかも雰囲気があるように感じてしまったのではないだろうか。


「人によって見てる TL が違う」というのは当たり前なのだけど、忘れがちで、なかなか面白いなと思った。フォローしている人は各々で違うし、フォローしている人に関西の人が多い、外国人が多いといった傾向の違いで、TL に流れるツイートの傾向も違いそうだ。

おまけ - 不謹慎について

「空気を読む」と近そうな(でも厳密には少し違いそうな)話として、「不謹慎」や「不謹慎叩き」の話がある。以下の記事がわかりやすくまとまっていると感じた。

【特別寄稿】おちまさと『不謹慎』とは何か。- BLOGOS
断罪の舞台としてのインターネット : ミームの死骸を越えてゆけ