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Mashup Awards 2016 参加まとめ #MA_2016

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毎年楽しく参加しているMashup Awards(MA)。昨年は「寝返りブロックくずし」でおバカアプリ部門賞を受賞しましたが、今年は「年収800万円以下でも寿司が止まって見える装置」「博士に送る」「すべてが寿司になる」の3作品を応募しました。

コミュニティLT

今回、初の試みとして、Mashup Awards FESTAが開催されました。決勝プレゼン大会と表彰式に加え、プレゼンテーション大会や展示イベントなどを半日かけてやるイベントです。寺田倉庫の元々倉庫だったイベントスペースに骨組みを組んで、観客から360°囲まれたステージ。これまでいろんなイベントで登壇してきましたが、こんなステージは初めてで、とにかくかっこよかったです。

そのプレゼンテーション大会のひとつとして、コミュニティ対抗LT大会が開催されました。「IoT縛りの勉強会! IoTLT」「TMCN(Tokyo MotionControl Network)」「Mashup Awards」そして「おうちハック同好会」の4コミュニティの対抗戦です。

おうちハック同好会は以下のメンバーで戦いました。(リンクからYouTubeの講演動画に飛びます)

対抗戦の勝敗は、聴講者の投票で決めます。優勝は、IoTLT!先鋒・中堅ではそれぞれおうちハックがトップを取ったのですが、大将の「ギャル電」にすべて持っていかれました。パフォーマンスも内容も本当に素晴らしいプレゼンでした。面白すぎた。

対抗戦よかったです。これをきっかけに、来年には「IoTLT×おうちハック」「TMCN×おうちハック」「MA×おうちハック」などのコラボイベントができたらいいなー、と思っています。

寿司枠

僕が投稿した作品「年収800万円以下でも寿司が止まって見える装置」に触発されて、お寿司に関連する投稿に「寿司」タグがつけられ、計13作品が投稿されました。さらに、FESTAの展示後半が「寿司枠」(寿司関連の作品の展示枠)になりました。

この盛り上がりを受けて、「寿司部門賞」を設置し、Webでの投票で受賞者を決めました。

なんかよくわかんないけど、盛り上がってよかったです。あと、何人かの方に「最近寿司が流行っているようですが・・・」と声かけられましたが、それ勘違いですよ!寿司流行ってない!!MA内で盛り上がってるだけ!!!

感想など

  • 事務局をはじめとした運営の皆さん、今年も本当にありがとうございました。FESTAを開催したり、カルカル移転後の初開催ということで、いままでと違った雰囲気で楽しめました。特にFESTAでの作品展示がとてもよかったです。
  • 「年収800万円以下でも寿司が止まって見える装置」が2ndステージでトップ10まで残りましたが、ファイナル進出ならず。もともとこの作品で残れるとは思ってなかったのですが、ファイナルで発表できないのは寂しいですね。
  • 優秀賞を受賞しファイナルに進んだ「なんとかめーかーりある」は、明大FMS2年生のチームの作品。以前からFMS生に「Mashup Awards出しましょう」と呼びかけてきた ので、これはとても嬉しかった。来年もぜひFMSから作品出しましょう。
  • 最優秀賞は、栗原さんの srt.js 。 Webや現実世界を動画と連動させることができるフレームワークで、これは本当にすごいなあと思ってMA以前から注目してました。WISSの発表 も見てました。srt.jsを使ったハッカソン/コンテストも開催されるとのことで、これもすごく楽しみです。 帰りの飛行機で、 srt.js をどう使ったら面白いか脳内アイデアソンを繰り広げてました。
  • MAは最優秀賞とるまでやめられないとかねがね思っていましたが、尊敬する研究者である栗原さんが最優秀賞とったことで、これはもう絶対にとらなければいけないなと思いました。いままでは「ABProドリブン」で作品をつくってましたが、来年は「MAドリブン」で何か作りたいなと思いました。
  • (´-`).。oO(研究もちゃんとします・・・)

ぼくとわたしとニコニコ学会β(前編) #ニコニコ学会

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2011年12月から始まったニコニコ学会β。設立時から「5年で解散します」と宣言していた通り、昨年12月の第9回が最後のシンポジウムとなり、今年12月で解散となりました。ちょうど本日、実行委員会解散式が行われました。

この5年間、自分がニコニコ学会βにどう関わっていたかという、個人的な記録です。 第9回シンポジウムのマッドネスマックスで発表した のですが、3分では全然足りなかったので、改めてblogにまとめました。

タイトルの元ネタは 時報のメロで、「ぼくとわたしとニコニコ動画」【ヒャダイン】 by ヒャダイン 歌ってみた/動画 - ニコニコ動画 です(念の為)。

ちなみに、ニコニコ学会βが始まる前は、江渡さんの存在は知っていたけどどういう人なのかあまり知らなくて、「サッカーW杯のときにTwitterのアイコンを(カメルーン代表の)エトーにしていた人」という印象が一番強く残っていました。

第1回シンポジウム in ニコファーレ (2011/12/06)

ということでスポンサー枠で運良く現地で見ることができたのですが、その後のニコニコ学会βの代名詞ともなる「研究100連発」と「研究してみたマッドネス」が本当に面白かった。その中でも、一番衝撃だったのが @ 先生の発表。ニコニコ学会βのちょっと前に当時宮下研の @ と知り合っていて、彼の指導教員ということでお名前だけ存じ上げていたのだけど、情報科学の研究者なのにカビの生え方を調べる研究やシダ胞子の適用限界についての研究を発表していて、なんなんだこの人は!?!?と思った。

第2回シンポジウム in 超会議 (2012/04/28-29)

第1回シンポジウムを見たときの衝撃がすごくて、これは見てる場合じゃない!参加しないと!と思い、第2回シンポジウムではポスターセッションが新設されたので、マッドネスは敷居が高いけどポスターならということで申し込むことに。ネタがなかったけど、何か出したいと思って、枕にシリコンキーボード敷いて寝返りセンサにするというネタを無理やりひねり出す。実装したのが申し込み締切前日、シリコンキーボードを秋葉原で買って動画を撮影したのが申し込み締切当日とかだった気がする。とにかくギリギリだった。

ポスター発表はいろんな意見がもらえてすごく楽しかった。そしてコメントリアルタグ(ふせん)がすごくよかった。すでに言われつくされてるけどあのシステムは素晴らしい!ニコニコ超会議自体がこれが第1回目の開催で、それに参加できたというのも今思うとすごくよかった。

ニコニコ学会β合宿(2012/08/19-20)

この合宿まではニコニコ学会界隈の知り合いほとんどいなかったので参加するのを躊躇ってたのだけど、逆に合宿型イベントは知り合いを増やす良い機会なのではと思い直して、参加することに。この読みが大当たりで、バス停から会場の方向がわからず、同じ状況だった @ さん @ さんと3人で会場に向かったり、朝食の席が @ 先生と一緒になって話したり、昼食でカレー屋に入ったら注文でてくるのが遅くて集合時間ギリギリになって、 @ さん達とバスまでダッシュしたりした。後にFMSで仕事を頂くことになる @ 先生とちゃんと話したり、@ と初めて会ったのもここが初めて。

合宿はアンカンファレンス形式で、tksさんとHAKUTO(当時はWhiteLebelSpaceJAPAN)の袴田さんがやった宇宙系セッションで、高須さんが言っていた「『宇宙ヤバイ100連発』セッションをやりたい」という言葉がすごく残っていて、これは後に「ニコニコ学会β宇宙研究会」という分科会を立ち上げたり、第7回シンポジウムで「野生の宇宙研究」セッションを開催するきっかけになった。

第3回シンポジウム in ニコファーレ (2012/12/22)

第1回と同じくスポンサー枠での参加なのですが、今回はPV流すのに加え、ロビーでスポンサーデモを行ってました。笑顔に応じてコインがもらえて、そのコインをチョコに交換できるというシステムです。会場で他に時間を潰すコンテンツもなかったため、ほとんどの来場者・登壇者に体験してもらえたのではないかと思います。

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この第3回のマッドネスは @ さんの「ゆきりん」が初登場した伝説の回で、その他にも本宮 @ くん早口プレゼンで初登場したり、@ニコファーレをチカチカさせたり、SHIRI が登場したりと、いろいろ神回でした。

第4回シンポジウム in 超会議2 (2013/04/27-28)

この回はポスターセッションで出すネタも無くふつうにスポンサー枠参加しようと思ったのですが、せっかく参加するなら何かしらの形で関わった方が面白いはず!ということで「ボランティアスタッフ」で参加しました。スタッフ白衣を着た初の回ですね。この回は、もともとすごくファンだったクマムシ博士の @ さんが登壇する「むしむし生放送」 がすごく楽しみで、堀川さん以外にもバッタ博士の前野ウルド浩太郎 @ さんらが登壇し、ニコニコ学会β史に残る伝説のセッションとなった。

サマーキャンプ2013 & 夏の自由研究 (2013/08/17-18)

昨年に引き続きアンカンファレンス形式のサマーキャンプに参加。開催前に岡本 @ さんからファシリテーターの依頼をされたので、ファシリテーターを務めました。この辺から徐々に中の人感が・・・。簗瀬 @ さんと初めて会ったのもここ。

この年は、サマーキャンプの終了直後に「夏の自由研究」という展示型のイベントが開催され、そこで「Personal Cosmos」の展示もしました。いま振り返って見ると、後に野生の宇宙研究セッションをやる HAKUTO や kikyu.org も展示してますね。

第4回シンポジウムまで、運営委員は固定だったのですが、このサマーキャンプ付近から次回(第5回)シンポジウムからは運営委員に有志メンバーを募集するという話になっていったような気がします。サマーキャンプ後の打ち上げで、岡本さんに「Twitterとかやりますよ!」といった記憶があります。

第5回シンポジウム in ニコファーレ (2013/12/21)

この回から運営委員として参加。なぜか広報委員に割り当てられた。全体ミーティングの他、広報委員の伊予柑 @ 、高橋 @ さん、花見さんと一緒にオンライン/オフラインでミーティングを定期的にやってた。開催前に登壇者紹介のTwitter告知を結構がんばってやってたような気がする。

というのと、マッドネス登壇者として初登壇。ネタ的に微妙かなーと思ったけど、シンポジウム開催日がちょうど30歳の誕生日だったのでなんとか登壇したいと思って応募。通ってよかった。このときのマッドネスのオープニング、高井さんが気合入れてつくってたので今までで一番かっこよかった。この回に登壇できてよかった。 終了後の打ち上げでもケーキで祝ってもらった。

この時は(この時からだっけ?)当日の打ち上げの他に1週間後にアフターパーティが開催されたのだけど、マッドネス登壇者同士でTwitter上で盛り上がってデモ展示をやる段取りを勝手に進めていき、実際にプチ展示をやった。いままではマッドネスの発表作品を触れる機会がなかったので、これはとてもよかった。

長くなったので前編と後編に分けます。第6回シンポジウム以降は後編で。後ほど公開します。

論文紹介『Changing the Appearance of Physical Interfaces Through Controlled Transparency』

はじめに

本エントリは ヒューマンコンピュータインタラクション論文紹介 Advent Calendar 2016 の2日目です。Advent Calendarとは、12月1日〜25日まで1日ずつ担当を決めてみんなでblog記事を書いていく企画です。ITエンジニアの間ではもうだいぶお馴染みの年末の習慣です。本日紹介するのはUIST2016で発表された『Changing the Appearance of Physical Interfaces Through Controlled Transparency』

論文はこちら

研究紹介動画はこちら

ショート(30秒)

ロング(7分16秒)

概要

  • 透過度の変化で表現する新しいフィジカルインタフェース
  • PDLC: Polymer Dispersed Liquid Crystal (高分子分散型液晶) + ITO(酸化スズインジウム) を使用
  • これに電圧を印加すると透過になる
  • この素材をレーザーカットして立体にする
  • オブジェクトの展開図をつくると、レーザーカット用の設計図(辺をジグザグにして辺同士を結合可能とし、折り曲げ部を曲げ可能な処理を行う)に変換するソフトウェアを作成した
  • 配線は自動では行わない
  • 応用事例として、インジケーター、虫型アバター、ランプシェードの3つを紹介
  • (アクチュエータを有する)動的物理インタフェースよりも「変化が早い」「省電力」「部品消耗が少ない」「既存オブジェクトにかぶせることも可能」
  • 動的物理インタフェースの補完となる位置付け

どこに注目したか

先行研究として引用されているSquamaのように、透過度の変化を用いて物理空間内の物体を変化させる。Squamaの場合は2次元平面の事例だったが、この研究では展開図の組み立てによって3次元化した。inFORMなど、さまざまなフィジカルインタフェースが研究されているが、この研究もその一つを担う。

おわりに

Advent Calendarの登録者が全然いないので、みんな登録して!!!!

東京デザインウィークの火災事故と、展示イベントを運営する際のリスクについて

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ニュース等で報じられて多くの方がご存知の通り、TOKYO DESIGN WEEKというアート展示イベントで火災死亡事故が起こりました。亡くなったお子さんのご冥福をお祈りします。

展示とリスク

この事故にはとても大きなショックを受けました。丸一日経ったいまでも頭から離れず、むしろ時間とともにことの重大さが身に染みてきます。2013年のTDWでは出展者として展示し、展示物調整のために会期の10日間毎日会場に通っていたことも、深く考えさせられる大きな要因となっています。僕は、普段からものづくり関連のイベントに出展することが多く、時にはイベントを主催することもあります。いままでのイベントを振り返ってみて、本当に安全を徹底して展示を行っていたかと問われると、そうといい切る自信はありません。一歩間違えば事故につながっていたという可能性はどこにでもあったと思います。今回起こった火災は、火気を使わなくても電気を使う展示であれば起こりうることですし、火災以外にも、頭上からものが落下する可能性や、コードが首に絡まって窒息する可能性など、展示には本当に多くのリスクが潜んでいます。

いまやるべきこと

ネットでは、イベント主催者、展示制作者、展示制作した大学の教員へ批判が向けられています。情報が明らかにされていない現段階で憶測で言及するのは好ましくないですが、現時点でもいくらかの不備があったであろうことは見て取れます。しかし、無責任な立場から一方的に批判している様子を見るととてもつらく、腹立たしくさえ感じています。それと同時に、僕がその人達に腹を立てることも、批判することと同様に無意味なことだと思います。いまできることは、今後、このような事故の発生を減らし、被害を最小限に抑えることです。「事故を二度と起こさない」と書きたいところですが、完璧な安全対策はありません。できる限りの準備をした上で、常に危険やリスクを意識することが、最大限の安全対策だと思います。

展示イベント運営の安全管理

イベント主催者を擁護するわけではありませんが、運営という立場での安全管理は本当に難しく、それゆえ徹底しないといけないと感じます。自分で作ったものであれば、使われている材料や作品の特徴からリスクを把握しやすいですが、膨大な数の出展物のすべての安全性を確認するのは、ただでさえ慌ただしいイベント運営において相当な労力を費やします。イベント全体で安全性を確保するには、出展者個人の資質や経験のみに依存するのではなく、仕組みとしてリスクを排除することが必要です。そのためには、ルールを定め、周知し、そのルールが守られているかチェックすることになりますが、虚偽の報告をされた場合にはそのリスクを漏れなく見つけるのは非常に困難でしょう。

Maker Faire Tokyoでの安全管理

ここまで書いて思い浮かぶのが、Maker Faire Tokyoというイベントのことです。会場となっている東京ビッグサイトにて「東京都火災予防条例上の禁止行為」が適用されていることもあり、「使用する布は全て防炎加工マークが必要」「リチウムイオンバッテリーの使用に承認が必要」など、とても細かくルールが定められていました。Maker Faire Tokyoには出展者として毎年参加しておりましたが、これらのルールは正直に言うと面倒に思っていました。しかし今となっては、事故が起こらないよう徹底した結果であり、きちんと運営して頂いていたことに本当に頭が下がる思いです。

これからの展示イベント

よくイベントを主催している人達にとって、今回の事故を目の当たりにし、改めて展示イベントを行う危険性について認識することになったと思います。僕はいま、怖くてイベントを主催するという気持ちにはまったくなれません。しかし、楽しい気持ちにさせてくれる展示イベントが今後一切開催されないという未来は、とても寂しいです。今後また今まで以上に盛んに展示イベントが開催されていくには、何が必要で、どうやったらリスクを減らせるのか、これからずっと考えていきたいと思っています。